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建物に関するお役立ち情報 No.11
違法建築でも建物登記は可能か
Question
私は5年前に、親戚の大工さんに頼んで8畳間(約13平方メートル)を増築したのですが、そのとき建築確認を取っていませんでした。
床面積が10平方メートル以上の増築は、建築確認を取らなければならないということは最近になって知りました。
今回、銀行から融資を受けるために増築に関する登記をしなければならなくなったのですが、建築基準法違反の建物を登記することはできるのでしょうか。
Answer
建築基準法は建築物に関する敷地や道路、建ぺい率、容積率、構造、設備、用途に関する基準を定めています。
厳密に言えばご質問の建物はこの法律に違反しているわけです。
しかし、違反建築物とはいっても不動産であることに変わりはなく、現況を明示し権利関係を明らかにしておく必要はあるわけです。
不動産登記法では、このような建築物が違法か合法かというよりも、不動産の現況と権利関係を明確に公示し、取引の安全を図るのが目的となりますので、ご質問の建物も登記は可能です。
この建物の登記(建物表題登記または建物表題変更登記)には、建物の所有者が誰であるかを証明する書類の添付が必要となります。
通常、所有権証明書としては、建築確認済証と検査済証を添付するのが一般的です。
しかし、建築確認を取っていない場合ですので、それに代わるものとして固定資産税証明書や、工事施工者の建築工事完了引渡証明書、火災保険証書、などを準備できれば問題なく登記が可能です。
※参考事項
建物登記に必要とされる書類は、原則として次のうちの2種類が必要であり、登記官が申請人の所有権の取得を推認できる書類となります。
- 確認済証
- 検査済証
- 建築請負人の工事完了引渡証明書+印鑑証明書
- 建築請負契約書+工事代金領収書
- 固定資産税納付証明書又は固定資産税台帳登録事項証明書
- 敷地所有者の証明書
- 敷地の賃貸契約書
- 火災保険加入証書
- 電気ガス水道等の設備代金領収書
- 建物の建築を目的とした金融機関の貸付証明書
- 隣地居住者の証明書
- 借家人の証明書
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<登記・測量の基礎知識より抜粋>