新不動産登記法Q&A No.7
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本人確認情報はどんな時に使うのか

Question

登記法改正で、いろいろな「○○情報」という単語が出てきましたが、例えば「登記識別情報」や「本人確認情報」というものは、どんな時に必要となるのでしょうか?

Answer (平成17年9月16日現在の情報です)

本人確認をする手段が、以前の登記法と改正後の登記法では次のように変わりました。

以前の登記法:権利書
改正後の登記法:登記識別情報

本質はどちらも不動産登記法上の固有の本人確認の手段(本人を確認できる「情報」ともいえますね)であるということです。

改正後の登記法では、不動産の権利を失う方(不動産を手放す方などで、以降「登記義務者」と呼びます)などが登記識別情報の提供をすることで、本人確認をしています。

ところが、やっぱり諸事情(例えば、無くしたり)で登記識別情報を提供できない時があります。
登記識別情報を提供できない時の申請はどうなるのでしょうか?

答えは、

登記業務に携わっている登記官が、登記義務者に対して

  1. 当該申請があった旨
  2. 当該申請の内容が真実であると思料されるときは、一定の期間内にその申し出をすべき旨

を事前に通知することで、本人確認をします。

この通知の返事がない限りは、本人確認ができないので登記官は登記をすることができません。

しかしこの事前通知制度だけで本人確認をしようとすると、登記所(法務局)の職員の数は限られている上に、従来の登記業務以外に登記官が本人確認をしなければならないので、物理上業務の停滞を招く恐れがあります。

そこで、この事前通知制度に代わる本人確認の手段として

  1. 資格者(司法書士、土地家屋調査士及び弁護士)による「本人確認情報」の提供
  2. 公証人による本人確認の認証

という登記官以外の資格者に本人確認をしてもらう制度を設けています。

この制度は、資格者や公証人に本人確認をしてもらうことで申請依頼をされる方の登記申請時に伴う煩雑な作業の負担を軽減するものですが、同時に資格者等は代理人として品位保持義務という重い責任をを負い、不実登記の出現を防止すべき職責を負う事になりました。

そのため、依頼者の方は本人を確認できる書類の提示(例えば、免許書の写し、年金手帳、保険証など)ですみ、その後の煩雑な本人確認情報の作成は資格者等が担うこととなります。

以上をまとめますと、
本人確認を必要とする場合の登記には「登記識別情報」の提供をすることで本人確認をします。
しかし、「登記識別情報」を提示できない場合には、

  1. 登記官の事前通知
  2. 資格者の「本人確認情報」の提供
  3. 公証人の本人確認の認証人

のいずれかが必要となります。

結論は、「登記識別情報」も権利書と同じで、大事に保管してください。
ということですね。

情報提供:土地家屋調査士高野智仙事務所<福井県鯖江市>

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