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2003/10/31(金)

土地建物の悩み相談Ｑ＆Ａ　第００１号　「現地と公図の形が違う」

■■■■■登記の高野「土地建物の悩み相談Ｑ＆Ａ」■■■■■


こんにちは。土地家屋調査士の高野智仙です。
最近はめっきり日暮れが早くなりましたね。


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★★★★★★★「現地と公図（法務局に備え付けられている地図）の形が
違う」★★★★★★★
　
質問
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私の土地と隣地の間には境界杭があり、境界がはっきりしています。
ところが
法務局で公図（その地域の地図といわれる物）をとってみたところ、
現地と公図の形自体が違うのです。


境界杭の位置と公図の形とどちらが正しいのでしょうか？

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答え

まず境界とは、土地を分ける法律上の線をいいます。

当たり前かもしれませんが、土地は連続的に連なっているもので、
現地では、自分の所有している土地の境界線を見ることはできません。
法律上は、土地に番号をふって区分けしています。
この土地を区分する線の事を境界と言うのですが、
この境界は客観的に固定された線であって、
当事者の合意で移動、変更できるものではないのです。

例えば、隣同士が「公図の形が悪いからまっすぐにしましょう」と言って
境界杭を移動したとしても、法律上はなんら効力を生じさせるものではな
いのです。
境界はやはり公図のとおりでしかありません。



実際の境界と公図上の境界を比べて、
どちらが正しいか一概に言えませんが、
おおむね公図上の境界の方が正しい場合が多いようです。

また、その図面が公図（地図に準ずる図面）でなく、
国土調査等による１７条地図（法務局に備わっている
精度の高い地図）であれば、１７条地図の境界が優先します。

もし、隣接者との間で現地のように境界線を変更したいときは、
登記手続（分筆登記、所有権移転登記、交換登記）によって
変更する必要があります。



次回は「２０年前建てた家は登記できるか」です。

楽しみにお待ち下さい。



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【発行所】
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専任相談員　土地家屋調査士　高野智仙
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