地図訂正申出
趣旨
- 法務局には地番区域又はその適宜の一部ごとに地図(公図)が備付られていますが、その記載(地番、位置、形状等)に誤りがあれば、土地の所有者又は相続人その他一般継承人は、その訂正の申出をすることができます。
- 一般的には、土地地積更正登記や土地分筆登記を申請するときに、地図(公図)の記載に誤りがあれば、地図訂正の申出を併せて行うことになります。
- この申出は隣接地所有者の同意が必要とされており、法務局の基礎として扱われている図面を訂正するものであるため、複雑な場合の地図訂正申出のときは、多くの関係者の同意書(実印・印鑑証明書付き)が必要になり、相当の時間と手間を要します。
- 但し、既に法務局に提出されている地積測量図や、保管されている図面などの資料から、明らかに地図(公図)の記載に誤りが発見できる場合など、軽微な場合の地図訂正申出もあります。
- 地図訂正事件の処理は表示登記事件の中でも複雑で困難な要素をもっており、しかも登記所に備え付けられている地図(公図)が多種多様である為、一般的・統一的処理方法が示されていません。作業の見通しについては一度お気軽にご相談ください。
業務の流れ
(土地地積更正登記と併せて行う場合。軽微な場合はこの限りではありません。)
1.ご相談
ご依頼いただく内容をお伺いし、作業の見通しについてご説明いたします。
2.お見積
境界についてのご認識と過去の経過についてお伺いし、費用についてご説明いたします。
ご納得頂いてから業務に着手いたしますのでご安心ください。
3.業務受託
境界協定図面等お手持ちの書類がある場合、確認いたします。
4.資料調査
法務局や市役所、官公署などで資料調査を行います。
5.関係者挨拶
周辺土地に立入ったり、今後の業務を円滑に行うために必要がある場合、事前に関係者に挨拶致します。
6.現地調査・事前測量
現況のおおよその面積、形状、寸法等境界付近の状況を事前に把握するために測量を行います。既提出の地積測量図や作成済の境界協定図面など境界に関する資料があれば、現地の境界杭などがその記載どおりに存在しているのか調査します。
7.事前打ち合わせ
法務局や市役所、官公署などで地図訂正を要するに至った原因を調査し、地図訂正後の記載(地番、位置、形状等)について法務局と事前打ち合わせを行います。
8.官民境界協定申請
道路や水路など官有地と接する場合、市役所等に境界を明示するよう申請します。
9.立会依頼
境界確認を行うためには隣接土地所有者様や関係者様にも現地にお越し頂く必要があるため、立会依頼を行い日程の調整をします。
10.復元測量
過去の境界に関する資料が存在する場合、現地に仮ポイントを復元しておきます。
11.境界立会
市役所や隣接土地所有者の皆様方にお集まり頂き、境界を確認します。併せて、地図訂正後の記載(地番、位置、形状等)についてご説明いたします。
12.境界杭設置
コンクリート杭や金属標を埋設・設置します。
13.境界確定測
立会で確認し、埋設・設置した境界杭を測量します。
14.境界協定図面、地図訂正同意図面作成
立会で確認し境界杭を測量した結果を基に、境界協定図面を作成します。また、法務局と事前打ち合わせした結果を基に地図訂正同意図面を作成します。
15.境界協定図面、地図訂正同意図面押印
隣接土地所有者や利害関係者の方々に、境界協定図面に境界を確認した旨の押印と、地図訂正後の記載(地番、位置、形状等)について同意した旨の押印をいただきに伺います。官民境界協定申請を行っている場合は押印がすべて揃った後、市役所に提出して市長の押印をいただきます。
16.登記申請書類作成
法務局に提出する申請書類や、土地所在図、地積測量図を作成します。
17.登記申請(表題登記)
法務局に地図訂正申出と、土地地積更正登記を申請します。
18.成果品納品
土地境界確認測量を当事務所で行った場合、「測量登記報告書」を成果品としてお届けします。
「測量登記報告書」の内容
登記完了書類(公図、地積測量図、登記簿謄本、登記済証)、境界協定押印図面(官民境界協定図、筆界確認書)、境界確定図、境界杭写真帳、測量計算書、調査資料、作業記録等など。
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