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2007/04/04(水)

「公図と地図」

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「公図と地図」
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問い
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法務局に備え付けてある「公図」には精度の良いものと、そうでは
ないものがあると聞きましたが、どういうことなのでしょうか?




答え
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法務局には、土地の位置、形状、地番、隣地との境界などを確認す
ることができる図面が備え付けてありますが、それには次の2種類
があります。

(1)地図
(2)地図に準ずる図面(いわゆる公図または字図ともいう)

一般的にはこの両者を区別することなく「公図」と呼ぶことが多いのです
が、両者を区別する場合には、公図とは(2)のことを指します。

■(1)地図について
地図は、前回のお役立ち情報「地積と地籍」でお話しした地籍調査
の成果等に基づいて作成されるもので、一定以上の精度を保ってい
て信頼できる図面なのですが、現状では地域が限られています。

現在各地で地籍調査が進められていますが、その進捗にはかなりば
らつきがあるようです。国土交通省のホームページで進捗を公開し
ていますので参考にしてください。
http://tochi.mlit.go.jp/home/c_jissi.htm

上記ページを見ると、地籍調査の進捗率は平成15年度末現在全国
平均で48%であることがわかります。このことから、半数以上の
地域で地図が備わっていない、ということがわかります。

そこで、地図が備え付けられるまでの間、それに代わるものとして
「地図に準ずる図面」(いわゆる公図または字図)が備え付けられ
ているのです。

■(2)地図に準ずる図面(いわゆる公図)について
地図に準ずる図面は、旧土地台帳付属地図とも呼ばれ、明治初期に
実施された地租改正事業や、その後実施された地押調査事業によっ
て作成されたものです。

なにしろ今から100年も前の測量ですので、距離、角度、面積な
どの面では精度が低いとされています。
しかし、境界が直線かどうか、あるいは土地がどのように位置して
いるかなどの面では、比較的正確で、地図が備わっていない場合に
は、唯一の資料として貴重な役割を果たしています。

ちなみに、(1)の地図のことを「17条地図」とも呼んでいまし
たが、これは地図に関する規定が改正前の不動産登記法第17条に
あったためです。改正後の不動産登記法では第14条に規定されて
います。




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 ┏━━━┓土地を識り、人と社会につくす地識人
 ┃\_/┃土地の境界測量・建物新築登記の専門家
 ┗━━━┛土地家屋調査士 守 田 靖 昭
        
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