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2005/11/18(金)

不動産登記法改正の背景と概要について

★★★★★「不動産登記法改正の背景と概要について」★★★★★



問い
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最近、新不動産登記法が施行されたそうですが、今回の不動産登記法改
正の具体的背景と、改正の概要について教えて下さい。




答え
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旧不動産登記法は明治32年に制定されました。

その後、多くの改正を経由して現在に至っています。

今回の改正は明治以来の大改正と言われるほどの中味を持っています。

自民党の森喜郎前総理大臣の音頭でスタートした「e−Japan構想」が
今回の改正のきっかけとなっているわけです。

森元総理がどれほどパソコンが得意なのかは不明ですが、政府が方向を
示してe−Japan構想が予算化されると、今回の不動産登記法の改正の
ように、いっきに具体化するわけですね。

この新不動産登記法は年度末の3月7日に慌ただしくスタートしました
が、各省庁のe−Japan導入計画において、平成16年度中の実施とい
う閣議決定を法務省も遵守するためには、何が何でも16年度のうちに
実施しなければならなかったわけです。

しかし、ただでさえ多忙な年度末と重なり、あまりにも拙速過ぎた見切
り発車の改正であったため、私達、土地家屋調査士や司法書士など登記
業務に関係する士業間では、欲しい情報が不足し大変悩まされた時期で
もありました。

改正の概要は、大きく分類すると3点です。

第1に電子情報処理組織を使用する方法による登記申請制度の導入と、
これに伴う諸申請手続きの改正と整備です。

主な内容としては、権利に関する登記申請における申請人等の出頭主義
を廃止したこと。

登記済証の提出により登記名義人の申請であることを確認する制度を廃
止したこと。

これに代替するものとして「登記識別情報」の通知及び提供の制度を新
設したことです。

つまり、今までは書面で受けつけていた書類を、インターネットを使っ
た電子情報で受け取ることになったため、物である「紙」は一切使われ
なくなったということです。(オンライン指定庁では)

このため、登記識別情報の通知や提供に伴う種々の事務手続に関する規
定が多く新設されました。

第2に法文の現代語化です。

旧法ではカタカナ文語体であることと、登記官が行う登記手続と申請人
が行う申請手続きに関する規定とが併存していたことから、全体の構成
を見直し現代語化することが求められていました。

第3に登記簿、地図及び建物所在図は電磁的記録に記録することを前提
とした制度とされたことです。

新法を読むとすぐ気づくのですが、「情報」「記録」という文言が多数
出て来ます。




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