お役立ち情報バックナンバー

2005/10/01(土)

新不動産登記法Q&A 第009号 「法務局の地図が間違っていた時は、どうやって訂正すればいいの?」

■■■■■登記の三坂「新不動産登記法Q&A」■■■■■

土地家屋調査士の三坂 友章(みさかともあき)です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

秋になりましたね。スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、何を行うにも絶好の季節です。
 今朝、私も朝食会に行ってきました。宝塚市、伊丹市、川西市の若手が集まる会です。今回は、先ほどの衆議院選挙で当選された国会議員との語り合いでした。
 国、地方をもっと元気にしたいといった力強い言葉で、私も元気をもらったような気がします。

 このメールは私と名刺交換していただいた方、私のホームページからお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。
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★★★10月[1回目]お役立ち情報宅急便★★★2005年10月1日

★★★★★「新不動産登記法Q&A」★★★★★

「第9回・法務局の地図が間違っていた時は、どうやって訂正すればいいの?」

問い
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亡父から相続した土地について、先日用があり、登記所へ登記簿謄本と図面を取りに行きました。その際地図に載っている私の土地の形状が現地の形状と違っていました。
こんな時、地図を訂正していただけるものでしょうか?

答え
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不動産登記制度では、土地の物理的な状況や権利関係を登記簿に公示し、さらに地図によって現地における当該土地を特定することにしています。
すなわち、土地登記簿に土地の所在、地番、地目、地積、所有者等権利関係を登記し、登記した土地が現地のどこに位置し、その形状ないし区画がどのようなものであるかを明確にするために、各筆の土地の区画及び地番を明確にした地図を備えることを義務付けています。
 したがって、当初作製された地図が正確であり、かつ、その後における分筆または合筆の登記等において、地図の修正作業が正確に行われている限り、土地の所在、位置及び形状等正しい地図が備え付けられていることになります。

 しかし、何らかの原因によって、地図と現地の形状等が異なってくることがあります。
 この原因として、分筆、合筆等があった時、地図の手入れをしなかったとか、手入れを誤って行ったとか、原因は様々考えられます。

 このように地図の記載に誤りがありますと、地図としての機能を十分に果たすことは出来ず、境界の紛争の原因にもなってきます。
 したがって、地図に誤りがある場合、現地に符合するよう、地図の訂正をすることになります。

 地図訂正の手続きについては、地図に誤りがあるときは、所有者はその訂正の申出をすることができます。
 したがって、所有者から土地の申出があった場合には、登記官は必要な調査を行い、当該申出が相当であると認められれば、誤った地図の記載を訂正する処理を行うことになります。

ここまで話を聞くと、地図の訂正は、登記官にお願いすれば簡単に出来るように思えますが、実際はかなりやっかいです。

 地図と現地が異なるのであるから、地図を修正したらいいではないかと思われるかも知れませんが、そこには権利関係にからむことが少なからず発生します。
 地図訂正の申出を行う場合、地図が誤りであることを立証するための資料を添付しなければなりません。
 登記所に備え付けられた関係資料等によって立証できなければ、地図訂正の申出人において、その誤りについて主張、立証しなければなりません。
 そのひとつが、利害関係人の承諾書(印鑑証明書付)です。
地図訂正を行いたい筆に隣接する関係者全てからこの承諾書をいただくことになります。
 2年程前ですが、ちょっとした地図訂正を行いましたが、関係者約30名(近隣住民だけとは限りません)から承諾書をいただきましたが、2、3ヶ月かかりました。

 地図と現地が異なる場合、まずは、お一人で判断なさらずに、お近くの土地家屋調査士に相談して、色々な視点から的確なアドバイスをもらった上で、地図訂正を進められることをお勧めします。

最後になりましたが、これら地図類も登記簿同様土地の形状を調査する際の重要な資料になります。そういう意味で「あなたの不動産を守る」ために、地図訂正も大きな意義を持っています。


次回は、「土地の分筆登記が難しくなったって聞きましたが本当ですか?」
をお届けします。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。

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私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、登記・測量の分野で深く関わっております。

今回のようなご質問は土地の境界に最も詳しい専門家、土地家屋調査士をご活用下さい。

お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受けしております。ただし、法務局等での調査が必要な場合は、登記印紙などの実費は有料となります。(実費はおおむね5千円〜1万円程度です)
http://to-ki.jp/misaka/

ただし、宝塚市、伊丹市、川西市、尼崎市、西宮市、三田市、猪名川町、池田市に限定させていただきますのでよろしくお願いします。

【発行所】
三坂登記測量事務所<宝塚>
土地家屋調査士 三坂 友章
http://to-ki.jp/misaka/

【事務所】
〒665-0866
兵庫県宝塚市星の荘3番21号
TEL:0797-85-8031 FAX:0797-85-6051

【発行責任者】 三坂 友章
ご意見・ご感想お待ちしております:misaka@to-ki.jp

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