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2019/05/07(火)

第228回「法定外公共物」「住居表示」

本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■

 こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。

長い連休がやっと終わりました。私ごとですが、連休中どこにも出かけず、好きな時代小説を毎日読み続けました。もちろん好きな日本酒も毎日飲み続けました。(注意:晩御飯時の7時頃からです。)
今月も若葉の薫る空気をいっぱい吸って、頑張って参りましょう。

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★★★[第228回]の悩み相談宅急便★★★2019.5.7
***「法定外公共物」「住居表示」につい***

前回は「土地の面積の計算方法」「位置指定道路」「不完全な位置指定道路」について概要をお話しました。

今回は、「法定外公共物」「住居表示」についてお話します。

まず、「法定外公共物」について概要をお話しします。

問い
------------------------------------------------------------------
法定外公共物や旧法定外公共物と呼ばれる土地があるそうですが、どのようなものなのでしょうか?


答え
────────────────────────────────
道路や河川などのことを「公共物」と呼びます。このうち、道路法や河川法といった法律の適用を受けないで、里道や水路に使用されている土地を「法定外公共物(ほうていがいこうきょうぶつ)」と呼んでいます。

例えば、昔からあったあぜ道や用水路、ため池などがそれにあたります。

それらのほとんどには地番が付いて無く、法務局備え付けの地図(公図)には、里道は赤色、水路は青色で記載されていました(最近では着色されなくなりました)。

里道(りどう)は、赤色で記載されていたことから、赤線と呼ばれることもあり、現在でも農道などに利用されているものが数多くあります。

同様に、水路は青色で記載されていたことから、青線と呼ばれることもあり、現在でも用水路などに利用されているものが数多くあります。

法定外公共物はもともとは国有財産でしたが、平成17年4月1日から市町村へ譲与され、市町村が管理しています。

ただし、使われなくなって機能を喪失した里道や水路などは「旧法定外公共物」として区別され、財務省(国)が直接管理しています。

使われなくなった里道や水路の中には、宅地や田畑の一部になってしまっているものもあり、このような旧法定外公共物(旧里道・旧水路)は、払い下げを受けることもできます。

財務省のホームページに旧法定外公共物のページがありますので、参考にしてください。

財務省:旧法定外公共物(旧里道・旧水路)
 http://www.mof.go.jp/about_mof/zaimu/oshirase/kyuhouteigai.htm

以上、「法定外公共物」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。

次に、「住居表示」について概要をお話しします。

問い
------------------------------------------------------------------
住居表示が実施されて住所が変わりました。それ以前の住所は登記簿に記載されている地番と同じだったのですが、地番と住居表示はどのように違うのでしょうか。


答え
────────────────────────────────
住居表示が実施されていない地域では「地番」が住所として使われ、住居表示が実施された地域は「住居表示(じゅうきょひょうじ)」が使われます。

地番はその土地を特定するために一筆ごとに土地につけられた番号で、登記できない土地を除く全ての土地に付いていますが、住居表示は実施されている地域とされていない地域があります。

住所は従来、「○○市○○町○○番地○○」というような町名と土地の地番で表していました。この時点では地番と住所は一致していましたので、「地番=住所」と考えても差し支えありませんでした。

ところが、地番は、土地の分筆や合筆の度に枝番がついたり飛び番や欠番になったりするため、長い年月の間に不都合が起こるようになりました。

参考図:
 

分筆や合筆が何度か繰り返されると、土地の地番はだんだん住宅等の並びとは一致しなくなってきて、地番からその場所にたどり着くのが困難になり、郵便の配達が遅れたり、救急車や消防車といった緊急車両の到着が遅れるなどのおそれが出てきました。

そこで、このような不便を解消するため、昭和37年5月に住所をわかりやすくするための法律「住居表示に関する法律」が施行され、これに基づいて全国的に新しい住居表示が実施されるようになったのです。

住居表示が実施されると、一定の法則に従ってつけられた建物の場所を表す番号「○○市○○町(○丁目)○番○号」が新しい住所となり、この時点で「地番=住所」ではなくなります。

しかし、住所として地番が使われなくなったとしても、地番が土地の場所や権利の範囲を表すための登記上の番号であることに変わりはありません。従いまして、住居表示が実施された地域であっても登記上では地番で表されます。

ちなみに、地番は登記所(法務局)が定めるのに対し、住居表示番号は市町村が定めます。

以上、「住居表示」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
今回はここまでです。

次回は「建物の種類」「建物の構造」「建物の床面積」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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 私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用
下さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受
け しております。
 どうぞお気軽にご相談下さい。
 http://to-ki.jp/kagaya/

【発行所】
あなたの街の登記測量相談センター
専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
 TEL028-627-4311 FAX028-627-4447

【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
 kagaya@to-ki.jp

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