お役立ち情報バックナンバー
2006/08/03(木)
登記・測量のQ&A 第019号 「登記できない建物」
■■■■登記の安養寺 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■
土地家屋調査士の安養寺 務(あんようじ つとむ)です。
いつもご愛読いただきありがとうございます。
今日は、早朝より山で草刈をしてきました。夏祭りイベントでそうめん流
しをしようと考えておりまして、竹を切り出すための道づくりでした。
5時半くらいから6時半までは涼しくて作業もらくだったのですが、それ
以降は暑くて暑くて…。
さて、これから本業の現場ですが、予想気温は35℃のようです。草刈の
ように音を上げてはいられません。がんばってきます。
このメールは私と名刺交換していただいた方、私のホームページからお役
立ち情報をお申し込みいただいた方に、身近な事例として登記測量に役立
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読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしてお
ります。
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◆登記・測量のQ&A 第019号
「登記できない建物」
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前回は「床面積に含まれない部分」についてお話ししました。
周囲に壁のないベランダやバルコニーの他、吹き抜け部分に設置された、
手すりが付いている階段や、出窓の下部が床面と同一の高さにない場合に
は、床面積に算入しない事などをお話ししました。
今回は「登記できない建物」についてお話ししましょう。
問い
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知り合いからビニールハウスのような建物は登記できないと聞きましたが、
どのような理由で登記できないのでしょうか?
答え
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建物を登記するためには、満たさなければならない要件があるのですが、
ビニールハウスは、その要件を満たしていないために登記できないのです。
登記の対象となる建物の要件とは、次のようなものです。
(1)屋根および周壁などで外気を分断できること。
(2)土地に固定されていて容易に移動できないこと。
(3)永続的に使用できること。
(4)その建物の目的とする用途に使える状態にあること。
(5)独立した不動産として取引対象となりうるものであること。
これら全部を満足しなければ、建物として登記できません。
ビニールハウスの場合、屋根や周壁の部分がビニールで覆われているだけ
ですから、耐久性に乏しく永続性にも欠けますので、登記できないのです。
しかし、屋根や周囲にガラスまたはガラス質の板がはめ込まれているよう
な場合は、建物として認められます。
その他、登記の対象とはならない建物には次のようなものがあります。
・コンクリートブロックの上に設置された組み立て式の物置
→容易に移動できるので、定着性があるとは言えず登記できません。
・工事現場に設置されているプレファブの事務所や作業宿舎
→工事終了後に取り壊すことが予定されているので、永続性に欠けます。
また、丸太杭の上に土台を置いて、鎹(かすがい)で固定しただけのプ
レハブ建物は、定着しているとはいえないので登記できません。
・住宅展示場のモデルハウス
→これも展示期間が終了すれば取り壊されますので、永続性に欠け、登記
できません。
・建築途中の建物
→建築途中の建物は、その目的とする用途に使える状態にありませんので
登記できません(建物が完成すれば登記できます)。
以上、身近な例について紹介しましたが、実際には、建物として登記でき
るかどうかの判断は、非常に難しい場合があります。詳しくは、お近くの
土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「主たる建物と附属建物」を配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
────────────────────────────────
私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記・測量の分野で深く関わっております。
ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。ただし、法務局等の調査が必要な場合は、登記印紙などの
実費は有料となります。(実費はおおむね5千円〜1万円程度です)
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ただし、鳥取市を中心とした鳥取県内に限定させていただきますのでよろ
しくお願いします。
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