• 加賀谷朋彦土地家屋調査士事務所 トップページ
  • お役立ち情報バックナンバー

お役立ち情報バックナンバー

2007/06/15(金)

第62回「区分建物」

■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■

こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。

全国的に梅雨の訪れが遅れる中ですが、14日午後、関東甲信地方が梅雨入りしたと見られると発表がありました。平年より6日遅い梅雨入りとのこと。
気が早いかも知れませんが、梅雨明けが待ち遠しいかぎりです。

このメールは私と名刺交換していただいた方、「かがや登記測量事務所」
http://to-ki.jp/kagaya/ からお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、

身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。

配信の申込み・変更・解除はこちらです。
http://to-ki.jp/kagaya/info.html

★★★6月[第62回目]の悩み相談宅急便★★★2007.6.15
******「区分建物」******

前回は「主たる建物と附属建物」についてお話ししました。
同じ所有者の複数の建物が、利用上一体となっている場合には、それらをまとめて一個の建物(主たる建物と附属建物)として登記できることなどをお話ししました。

今回は「区分建物」についてお話ししましょう。

問い
─────────────────────────────
マンションの購入を考えています。マンションのことを区分建物とも呼ぶそうですが、普通の一戸建ての建物とはどのように違うのでしょうか?

答え
─────────────────────────────
通常の建物は、1階部分をAさんが所有し、2階部分をBさんが所有する、というような登記はできませんが、区分建物はできます。

区分建物(くぶんたんてもの)とは、一棟の建物の一部を独立して所有することができる建物のことで、区分所有建物と呼ぶこともあります。

区分建物は、専有部分(せんゆうぶぶん)と共用部分(きょうようぶぶん)に区別されます。

専有部分とは、4階の2号室といった形で区切られた室内空間のことで、マンションであれば、居住者が専有する部分です。

参考図1:
 

一方の共用部分とは、エントランスやエレベーター、外廊下など、居住者が共同で使う部分は全て共用部分となります。

参考図2:
 

さて、ここまでマンションを例にご紹介してきましたが、マンションが皆区分建物であるとは限りません。区分所有を目的としなければ、マンションであっても通常の建物として登記できます。例えば、賃貸を目的としたマンションなどがそうです。

逆に、区分所有を目的とするのであれば、昔ながらの棟割長屋、最近ではテラスハウス(複数の建物が連続してつながっている住宅)も区分建物として登記することができます。

ただし、建物を区分建物として登記するためには、「構造上の独立性」と「利用上の独立性」といった要件を満たす必要があります。

「構造上の独立」とは、壁や床、天井などで他の部分と区分されている状態をいい、「利用上の独立」とは、その区分建物が独立して利用できる状態であることをいいます。

これらの要件を満たしていない場合は、区分建物として登記できません(通常の建物として登記することはできます)ので、区分所有することはできません。

以上、区分建物について簡単にご紹介しましたが、実際に区分建物として登記する際には、様々な難しい判断を伴う場合があります。詳しくは、お近くの土地家屋調査士におたずねください。

今回はここまでです。
次回は「敷地権」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。



-----------------------------------------------------------
私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用下
さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。
どうぞお気軽にご相談下さい。
http://to-ki.jp/kagaya/

【発行所】
あなたの街の登記測量相談センター
専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦
事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
TEL028-627-4311 FAX028-627-4447

【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
kagaya@to-ki.jp

こちらのホームページも是非ご覧下さい。
http://www16.ocn.ne.jp/~kagaya/

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2007.6.15






| Home | 管理メニュー | メール管理 | <戻る> | かがや登記測量事
務所(東和コンサルタント株式会社内)<宇都宮>


バックナンバーリスト

2024/12/02(月) 第294回「ビニールハウスは登記できるか」「プレハブ建物の登記」
2024/11/01(金) 第293回「新築建物が登記可能になる時点」
2024/10/01(火) 第292回「通行地役権を設定したい」
2024/09/02(月) 第291回「信用できる土地の境界杭」
2024/08/01(木) 第290回「買った土地の面積が少ない」
2024/07/01(月) 第289回「購入した土地に滅失忘れ建物」
2024/06/03(月) 第288回「相続した山林の場所探し」
2024/05/01(水) 第287回「20年前に建てた建物の登記」
2024/04/01(月) 第286回「国有地の払い下げを受けた時」
2024/03/01(金) 第285回「建物を新築した時」「建物を増築・改築した時」「建物を取り壊した時」
2024/02/01(木) 第284回「建物の家屋番号」
2024/01/08(月) 第283回「敷地権」
2023/12/01(金) 第282回「区分建物」
2023/11/01(水) 題281回「登記できない建物」
2023/10/01(日) 第280回「住居表示」
2023/09/01(金) 第279回「法定外公共物」
2023/08/01(火) 第278回「不完全な位置指定道路」
2023/07/01(土) 第277回「位置指定道路」
2023/06/01(木) 第276回「土地の面積の計算方法」
2023/05/01(月) 第275回「合筆できない土地」

総数:294件 (全15頁)

 1 2 3 4 >>| 次20件