お役立ち情報バックナンバー
2021/05/01(土)
第251回「建築協定」
本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■
こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。
一週間ほど前、山菜の「コシアブラ」をエコバック半分くらい採ってきました。地元では「白木の芽」とか呼んでいるようですが、その日早速日本酒のあてに、コシアブラの天ぷらと酢味噌和えを堪能しました。独特の苦味と風味で苦手な方もいるかもしれませんが、呑兵衛にはたまらない一品でした。
それでは今月もはりきって参りましょう。
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★★★[第251回]の悩み相談宅急便★★★2021.5.1
***「建築協定」について***
前回は「建築確認」について概要をお話しました。
今回は、「建築協定」についてお話します。
問い
------------------------------
購入を考えている土地に「建築協定」があると聞いたのですが、建築協定とはどんなものなのでしょうか?
答え
───────────────
建築協定(けんちくきょうてい)とは、住民が自発的に作った建物や敷地に関するルールのことです。
建物や敷地に関するルールとしては、建築基準法に最低限のルールが定められています。しかし、最低限のルールですので、地域の特性に合わせた建築利用の増進や、土地環境の改善を図るには十分ではありません。
そこで、その地域の人たちで、自主的なルールを作る事ができるようにしたのが、建築協定の制度です。
例えば、街並みの景観を保つため、塀の色を統一したり、ゆったりとした住宅地に見えるように、境界から建物までの距離を制限する、といったように、敷地、位置、構造、用途、意匠等を規制する事ができます。
いうまでもなく、建築基準法に違反したり、土地や建物の利用を不当に制限するようなルールであってはなりません。
建築協定を締結できるのは、土地の所有者と借地権を持つ者です。だたし、市区町村が条例で定める区域内に限られます。
建築協定を締結するためには、原則として、関係者全員の合意により協定書を作成し、その代表者が特定行政庁(知事・市町村長など)に提出して、認可を受けなければなりません。
建築協定が締結された後は、新たな土地の所有者となった人や、新たに借地権を取得した人も、協定の内容に拘束される事になります。
尚、土地所有者が1人だけでも、他に借地権者もいないとき、その所有者は、特定行政庁の認可を受けることにより、建築協定を定めることができます。この場合、1人で協定を締結することから「1人協定」と呼ばれています。
1人協定は、新規に住宅地を開発する場合に、開発業者が、分譲を開始する前に一定の約束事(建築協定付き住宅地等)を定めておきたい時に行うケースが多いようです。
建築協定を作るのは地区の住民ですので、その運営も住民が主体となって取り組む必要があります。通常は「建築協定運営委員会」を設けて活動を行うことになるようです。
建築協定に関する法令には、下記のようなものがあります。
◆建築基準法
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC0000000201_20190625_430AC0000000067&openerCode=1
◆建築基準法施行規則
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325M50004000040
以上、「建築協定」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「職権登記」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
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