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2018/09/01(土)
第220回「筆界」「所有権界」について
本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■
こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。
暑い暑いといっても、やはり朝晩はしのぎ易くなってきました。季節は確実に進んでいるんですね。季節の変わり目、体調管理を万全に、今月も頑張りましょう。
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★★★[第220回]の悩み相談宅急便★★★2018.9.1
***「筆界」「所有権界」***
前回は「登記される事項」「登記の順番」に ついて概要をお話しました。
今回は、まず「筆界」について概要をお話しします。
問い
------------------------------------------------------------------
土地の境界には「筆界」と呼ばれるものがあるそうですが、「筆界」とはどういうものなのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
「筆界(ひっかい)」とは、法務局に登記されている地番と地番の境のことで、土地の取引を行う場合に、とても重要な役割を果たします。
不動産登記法では、筆界で囲まれたひとつの土地を「一筆の土地」と呼び、それぞれに地番をつけることになっています。
「筆界」は法律によって定められた境界ですので、個人の意志で勝手に変更することはできません。筆界を変更するには、分筆や合筆といった登記手続が必要になります。また、筆界は法務局に備え付けられている図面で確認することができます。
最初に筆界が定められたのは明治時代ですが、長い年月の間に、土地の所有者が変わったり、土地の利用形態が変わったりして、現況の境界線が、いつのまにか真正な筆界と違っている場合も多く存在します。
現況の境界線が筆界と違ったまま放置しておくと、第三者に売買する場合や、本人が亡くなり相続が発生した後等に境界紛争に発展しかねません。
現況の境界線と筆界とを一致させておくことは、不動産トラブルを防ぐ役割もあります。
もし、現況の境界線が「筆界」と一致しているのかどうかわからない場合には、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
現況の境界線と筆界とを一致させるには、登記手続が必要になります。この場合も、土地家屋調査士がお役に立ちます。
以上、「筆界」について簡単にご紹介しましたが、詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
次に、「所有権界」について概要をお話しします。
問い
------------------------------------------------------------------
土地の境界には「筆界」の他に、「所有権界」と呼ばれるものがあるそうですが、どんな違いがあるのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
筆界(ひっかい)とは、法務局に登記されている地番と地番の境のことで、個人の意思で勝手に変更することはできません。筆界の変更は、分筆登記や合筆登記といった法律上の手続きが必要で、「公法上の境界」とも呼ばれます。
所有権界(しょゆうけんかい)は、土地の所有権の及ぶ範囲の境を意味し、お隣さんとの話し合いで自由に決めることができます。所有権界は「私法上の境界」とも呼ばれます。
「筆界」と「所有権界」は一致していれば問題はないのですが、一致しない状態になると、トラブルを招く恐れが出てきます。
例えば、変更前の境界(登記された筆界)のままだと土地の使い勝手が悪いので、お隣さんと話し合い、お互いの土地の一部を交換して、使いやすい形に境界を変更したと想定しましょう。
参考図:
このとき、変更結果をまだ登記(分筆・所有権移転)していない状態の境界が所有権界です。
お隣さんとの話し合いで境界を変更しても、法務局に登記された境界(筆界)が変更前のままだと「筆界」と「所有権界」が一致していない状態になります。
このまま放置しておくと、第三者に売買する場合や、本人が亡くなり相続が発生した後等に境界紛争に発展しかねません。
この場合、境界の変更結果を登記(分筆・所有権移転)して「所有権界」と「筆界」を一致させる事でトラブルを防止することができます。
もし、お隣さんとの境界が「筆界」なのか「所有権界」なのかわからない場合には、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
所有権界と筆界とを一致させるには、登記手続が必要になります。この場合も、土地家屋調査士がお役に立ちます。
以上、「所有権界」について簡単にご紹介しましたが、詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「海・川・湖と陸地の境」「海に突き出た土地の境」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用
下さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受
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どうぞお気軽にご相談下さい。
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【発行所】
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専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
TEL028-627-4311 FAX028-627-4447
【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
kagaya@to-ki.jp
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