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2013/10/02(水)
第166回「土地区画整理事業とは」「換地とは」「仮換地とは」
本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■
こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。
一日遅れの配信となりました。
今回は標記のとおり3項目についてお届けしたいと思います。
このメールは私と名刺交換していただいた方、「かがや登記測量事務所」
http://to-ki.jp/kagaya/ からお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、
身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。
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★★★10月[第166回]の悩み相談宅急便★★★2013.10.2
***「土地区画整理事業とは」「換地」「仮換地」について***
前回は、「市街化調整区域」について概要をお話しました。
今回は、「土地区画整理事業」「換地」「仮換地」について
お話します。
問い
------------------------------------------------------------------
「土地区画整理事業」とはどんなものなのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
土地区画整理事業(とちくかくせいりじぎょう)とは、都市計画区域内の土地について、公共施設の整備改善や宅地の利用の増進を図るために、法律に基づいて、土地の区画を変更したり公共施設の新設や変更を行う事業をいいます。
土地区画整理事業では、土地の所有者から少しずつ土地を提供してもらって(減歩)、道路や公園などの公共施設を整備します。また、提供してもらった土地の一部(保留地)を売却して事業資金の一部に充てます。
宅地は、区画を割り直し土地を入れ替えする(換地)ことで、形状が整えられ、日当たりや風通しの改善にもつながりますので、その利用価値は大きくあがることになります。
また、道路が整備されるのに伴い、排水のための側溝や、水道・ガス・下水管などの整備も進みます。
土地の所有者にとっては、自分の土地の面積は少し小さくなりますが、住みやすく利用価値の高い土地になり資産価値も増すことになります。
土地区画整理事業を行う施行者としては、個人、土地区画整理組合、区画整理会社、都道府県及び市町村、国土交通大臣、独立行政法人都市再生機構等があります。
以上、「換地」についての簡単な説明でした。もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
問い
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「換地」とはどんなものなのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
土地区画整理事業では、宅地利用の増進を図るために、区画を割り直して土地を入れ替えする手法が用いられます。この時、宅地の所有者には従前の宅地の代わりに新しく整備された別の宅地が交付される事になります。
(土地区画整理事業においては、公共施設以外の土地は、農地や山林も含め全てを「宅地」といいます。)
この交付された宅地のことを「換地(かんち)」と呼び、換地を行うための一連の手続きを換地処分といいます。
土地区画整理事業の施行者は、施行区域内の宅地について換地処分の計画を定める事になっています。その際、換地と従前の宅地の位置、地積、利用状況、環境等ができるだけ同じようにする事とされています。
換地処分は、土地区画整理事業の工事完了後遅滞なく行うものとされていて、公告によって一般公衆に告知されます。
換地処分の公告があった日の翌日から換地は従前の宅地とみなされます。これと同時に、従前の宅地に存在した権利関係は換地に移動し、権利が確定します。
換地を定めなかった場合は、従前の宅地に存在した権利は、換地処分の公告があった翌日に消滅します。
なお、地役権については換地には移動せず従前の宅地の上に存在したままとなります。そして、行使する利益がなくなった地役権は、換地処分の公告があった翌日に消滅します。
換地処分の公告がされると、換地処分に伴う登記がなされることになりますが、その登記が完了するまでの間は、原則として他の登記はする事ができない事になっています。
以上、「換地」についての簡単な説明でした。もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
問い
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「仮換地」とはどんなものなのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
土地区画整理事業では、宅地利用の増進を図るために、区画を割り直して土地を入れ替えする換地手法が用いられます。
換地処分は、土地区画整理事業の工事完了後遅滞なく行うものとされていますが、土地区画整理事業は、広範囲にわたって行われる事が多く、全ての工事が終わるまで長期間を要します。
そこで、土地区画整理事業の施行者は、換地処分が行われるまでの間、必要がある場合には、先に工事が完成した地区に「仮換地(かりかんち)」を指定することができることになっています。
仮換地は、換地の位置や範囲を仮に指定するもので、指定後は仮換地を従前の宅地と同じ内容で使用収益することができるようになり、建築物を建てることも可能になります。
なお、仮換地が指定されると、従前の宅地については使用収益できなくなりますが、権利関係は従前の宅地に存在したままになります。権利関係が移動するのは、換地処分の公告があった日の翌日になります。
また、仮換地の上に建物等があり、これを除去しなければならないような場合には、仮換地の使用収益の開始日を定められる場合があります。その場合、その日以降でなければ使用収益する事はできません。
仮換地の指定日とは別にその使用日を定めた場合、従前の宅地も仮換地も両方とも使用できない日が発生します。この場合、土地区画整理事業の施行者は、その損失を補償しなければなりません。
以上、「仮換地」についての簡単な説明でした。もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「保留地とは」を配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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登記測量の分野で深く関わっております。
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専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦
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【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
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