• 加賀谷朋彦土地家屋調査士事務所 トップページ
  • お役立ち情報バックナンバー

お役立ち情報バックナンバー

2011/09/01(木)

第142回「違反建築でも建物登記は可能か」について

本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■

こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。

今日から9月、今年の9月は残暑が厳しいとのこと。8月の気合を持続して頑張りましょう。

このメールは私と名刺交換していただいた方、「かがや登記測量事務所」
http://to-ki.jp/kagaya/ からお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、

身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。

配信の申込み・変更・解除はこちらです。
http://to-ki.jp/kagaya/info.html

★★★9月[第142回]の悩み相談宅急便★★★2011.9.1
***「違反建築でも建物登記は可能か」について***

前回は、「不完全位置指定道路」を解消するためにどうすればいいのか、について事例をもとに概要をお話しました。

問い
────────────────────────────────
私は5年前に、親戚の大工さんに頼んで8畳間(約13平方メートル)を増築したのですが、そのとき建築確認を取っていませんでした。

床面積が10平方メートル以上の増築は、建築確認を取らなければならないということは最近になって知りました。

今回、銀行から融資を受けるために増築に関する登記をしなければならなくなったのですが、建築基準法違反の建物を登記することはできるのでしょうか。

答え
────────────────────────────────
建築基準法は建築物に関する敷地や道路、建ぺい率、容積率、構造、設備、用途に関する基準を定めています。

厳密に言えばご質問の建物はこの法律に違反しているわけです。

しかし、違反建築物とはいっても不動産であることに変わりはなく、現況を明示し権利関係を明らかにしておく必要はあるわけです。

不動産登記法では、このような建築物が違法か合法かというよりも、不動産の現況と権利関係を明確に公示し、取引の安全を図るのが目的となりますので、ご質問の建物も登記は可能です。

この建物の登記(建物表題登記または建物表題変更登記)には、建物の所有者が誰であるかを証明する書類の添付が必要となります。

通常、所有権証明書としては、建築確認済証と検査済証を添付するのが一般的です。

しかし、建築確認を取っていない場合ですので、それに代わるものとして固定資産税証明書や、工事施工者の建築工事完了引渡証明書、火災保険証書、などを準備できれば問題なく登記が可能です。

※参考事項
建物登記に必要とされる書類は、原則として次のうちの2種類が必要であり、登記官が申請人の所有権の取得を推認できる書類となります。

1、確認済証
2、検査済証
3、建築請負人の工事完了引渡証明書+印鑑証明書
4、建築請負契約書+工事代金領収書
5、固定資産税納付証明書又は固定資産税台帳登録事項証明書
6、敷地所有者の証明書
7、敷地の賃貸契約書
8、火災保険加入証書
9、電気ガス水道等の設備代金領収書
10、建物の建築を目的とした金融機関の貸付証明書
11、隣地居住者の証明書
12、借家人の証明書

もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におたずねください。

次回は「通行地役権を設定したい」についてです。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。


-----------------------------------------------------------

私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用下
さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。
どうぞお気軽にご相談下さい。
http://to-ki.jp/kagaya/

【発行所】
あなたの街の登記測量相談センター
専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦
事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
TEL028-627-4311 FAX028-627-4447

【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
kagaya@to-ki.jp

こちらのホームページも是非ご覧下さい。
http://www16.ocn.ne.jp/~kagaya/

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2011.9.1
| Home | 管理メニュー | メール管理 | <戻る> | かがや登記測量事務
所(東和コンサルタント株式会社内)<宇都宮>





バックナンバーリスト

2013/10/02(水) 第166回「土地区画整理事業とは」「換地とは」「仮換地とは」
2013/09/02(月) 第165回「市街化調整区域とは」
2013/09/02(月) 第164回「市街化区域とは」
2013/07/01(月) 第163回「都市計画区域とは」
2013/05/01(水) 第162回「地籍調査とは」
2013/04/01(月) 第161回「国土調査とは」
2013/03/01(金) 第160回「住居表示とは」
2013/02/05(火) 第159回「用途地域とは」
2013/02/05(火) 第158回「敷地権とは」
2012/12/01(土) 第157回「区分建物とは」
2012/11/01(木) 第156回「位置指定道路とは」
2012/10/02(火) 第155回「幅員3メートルの市道、道路後退必要か」
2012/09/01(土) 第154回「雑種地とは・宅地への変更可能か」
2012/08/01(水) 第153回「分譲マンション土地の持分は」
2012/07/02(月) 第152回「ビニールハウスは登記できるか」
2012/06/01(金) 第151回「傾斜地がある土地の境界線はどこか」
2012/05/01(火) 第150回「二世帯住宅の建物登記」について
2012/04/02(月) 第149回「道路対向地でも境界立会が必要か」
2012/03/01(木) 第148回「境界立会への協力は必要なのか」
2012/02/02(木) 第147回「保留地とは何か」

総数:286件 (全15頁)

前20件 |<< 4 5 6 7 8 9 10 >>| 次20件