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2017/07/01(土)

土地建物情報宅急便 314 「不完全な位置指定道路」

土地建物情報宅急便 314 「不完全な位置指定道路」

■■■ 登記の畠中「土地建物情報宅急便」314 2017. 7. 1 ■■■


畠中登記測量事務所の所長の畠中(はたけなか)です。
いつもご愛読いただき、ありがとうございます。

前回のメルマガでは雨が降らないので降って欲しいというお話をしました
が、一昨日、昨日とすごい雷と大雨でした。
最近やはり地球温暖化の影響か雨でも東南アジアのようにスコールのよう
な雨ですね。

今までの経験とかデータに関係なく、このまま異常気象がずーと続き、異
常が異常ではなくなるのが心配です。


さて仕事の話ですが、土地の境界立会が終わり、「境界に間違いない」と
いう筆界(境界)確認書に署名・押印をいただきました。
双方にそれをお渡しして、将来にわたって境界トラブルを未然に防ぐため
に行っています。

隣地の方から署名・押印後に、別な境界のことでご相談を受けました。
7.8年前に家を建てる前に隣地所有者と立会をされたようですが、その後
境界標を設置するわけでなく、また今回のように筆界確認書(境界確定図
および境界写真添付)を取り交わすこともなくいままで来たようです。

今になって隣地と境界のことでもめているということでした。
なぜその時に境界標設置、筆界確認書の取り交わしをされなかったのか
悔やまれますね。

遅ればせながら、再度の立会と境界標の設置、筆界確認書の取り交わしを
依頼されました。

家を建てるだけで、境界に問題ないからと油断されると今回のようになり
ますので、家を建てる前には境界立会、境界標の設置、筆界確認書の取り
交わしをしたいものです。


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日々の活動、失敗談、趣味のこと、猫のことも週に2.3回facebook、ブロ
グ(内容は同じです)にも載せていますので、こちらも読んでいただけれ
ば幸いです。

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れにでもわかる登記測量の豆知識を毎月2回(1日、15日)お届けして
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れば、幸いに思います。

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★★★★★★★★★★★★★  News  ★★★★★★★★★★★★


1.森林組合、所有者を取り違えて間伐 福井県製作の森林基本図に誤り
http://woodycho.progoo.com/blog/entry_woodycho_686.html

2.国交省、空き家対策の中間取りまとめ議論
http://woodycho.progoo.com/blog/entry_woodycho_687.html

3.持ち主不明の土地、九州より広く 「満州国在住」登記も
http://woodycho.progoo.com/blog/entry_woodycho_688.html

4.助言・指導受けた危険空き家は全国に6384件
http://woodycho.progoo.com/blog/entry_woodycho_689.html


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読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしてお
ります。


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◆登記・測量のQ&A 第281号
「不完全な位置指定道路」
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前回は、「位置指定道路」について概要をお話しました。
今回は、「不完全な位置指定道路」について概要をお話しします。


問い
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自分の土地に接する道路は「位置指定道路」なのですが、幅員が3.8mしか
ありません。家を建てたいのですが問題ないでしょうか。




答え
────────────────────────────────
本来なら位置指定道路は4.0m以上の幅員があるべきなのですが、こういっ
た道路は古い街並みによく見受けられます。

何らかの事情で道路幅が足りなくなったものと思われます。

このような状態の道路を「不完全位置指定道路」と言い、このままでは建
築確認が下りませんので家を建てることはできません。

この場合、住宅等を建築しようとする者は幅員4.0m以上の道路になるよう
に復元協議(不完全位置指定道路の復元協議)が必要です。

この協議書を役所に提出することによって建物の建築が可能となります。

今回の例では、参考図のような内容になると思われます。

参考図:


手続きの流れは、おおむね次のようになります。

(1)A、D、E、F、G、及び道路の所有者と立ち会いをして、道路中
心線、道路と宅地との境界線、道路後退線を決めます。

(2)立ち会いが無事終了したら、(1)で確認した内容の図面を作り、
関係者から承諾印を取得し「自分の土地」に関して10cm後退する「不完全
位置指定道路の復元協議」を申請します。

(3)この申請があって、新築のための建築確認に入ることができます。

ちなみに、この土地を売買するような場合(実測売買)は、売り主側が事
前に不完全位置指定道路の状態を解消しておく必要があります。

また、将来にわたり自分の宅地の範囲を明確にしておくためには、この際、
B、Cとも一緒に境界立会を行い、道路部分と宅地部分を分筆しておくこ
とをお勧めします。

この分筆登記を行うと、土地の正確な面積が登記され地積測量図が法務局
に備え付けられますので、現地の杭が1〜2本亡失したとしても、地積測量
図のデータを使い容易に復元することができます。

また、道路部分の固定資産税は非課税となりますので節税効果も期待でき
ます。

以上、「不完全な位置指定道路」について簡単にご紹介しました。

今回はここまでです。
次回は「法定外公共物」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。



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当事務所は登記・測量の無料相談はもちろんのこと、登記・測量が伴わな
い登記調査・現地調査も行っております。
売買予定地の要約書・公図・地積測量図等の請求、登記・現地での問題点
の調査等面倒なことも手掛けております。

また、隣地所有者から境界確認の立会要請された場合に、いっしょに立会
をしたり、アドバイスを行ったりということもお引き受けいたします。

業務内容は下記をご覧ください。 
http://www.to-ki.jp/center/chosashi/gyomu.asp

報酬額の目安は下記をご覧ください。 
http://www.geocities.jp/woodychosashi/housyumeyasu.html

何かございましたら、何なりとご相談ください。よろしくお願い致します。


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┏━━━┓土地を識り、人と社会につくす地識人 
┃\_/┃境界測量・建物登記 畠中登記測量事務所 
┗━━━┛土地家屋調査士・行政書士 畠 中 秋 夫
■ E-mail hatakenaka@to-ki.jp
■ URL http://www.to-ki.jp/hatakenaka/ 
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