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土地や建物に関するトラブルの多くは、当事者がもう少し「土地や建物、境界に関する知識」を持っていれば未然に防ぐことができます。
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2010/09/15(水)
土地建物情報宅急便 150 「30年前に建てた家は登記できるか」
土地建物情報宅急便 150 「30年前に建てた家は登記できるか」
■■■ 登記の畠中「土地建物情報宅急便」150 2010. 9.15 ■■■
土地家屋調査士・行政書士の畠中(はたけなか)です。
毎度ご愛読いただき、ありがとうございます。
ここ数日前からようやく涼しくなり、「ようやく秋になったぁー」と実
感しています。
しかしこの記録的な猛暑は今後いろいろな面で、特に野菜等の食物の不
作による値上げが心配になりますね。
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【土地家屋調査士 畠中 秋夫 の業務日誌】
土地の面積・位置を明確にさせたいとか、一つの土地を幾つかに分ける時
には境界を確認しなければなりません。
確認するには、隣地の方および道路・水路等の管理者(市町村・県・国)
を呼んで現地立会をします。
無事確認ができれば、確認が出来た証に、境界標を設置し、確定測量を行
って境界確定図面を作成します。
そして「公図・図面・写真の通り境界に間違いありません」という文面の
筆界確認書に公図・図面・写真を添付して、関係者に署名・押印してもら
い、取り交わしをします。
写真も境界標の写真だけではなく、立会している最中のもの、立会確認後
に関係地権者にポールを持ってもらい、「その境界にお互いが納得した」
という証の写真も撮って、筆界確認書の中に入れることにしています。
こうやってしても、中には「わしは立ち会った覚えはないぞー」とか「そ
んな所で確認していない」とか言う人もいるんですよ。
そういう場合にはすかさず、立会している写真、その境界にお互いポール
を持って撮った写真を見せると、だまってしまいます。
その時には写真を撮っていて良かった、と思いました。
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方、名刺交換していただいた方に不動産・住宅関連のお役立ち情報及びだ
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読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしてお
ります。
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◆登記・測量のQ&A 第118号
「30年前に建てた家は登記できるか」について
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前回は、国有地の払い下げを受けたい場合にどうすればいいのかについて
お話しました。
最初に確認することは、その国有地の機能があるかないか(道路や水路な
どとして使われていないか)、どこで管理しているか(国か市町村か)、
どこでどのような手続をすると払い下げが受けられるかについて、ポイン
トを押さえながらその概要をお話しました。
問い
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父が30年前に家を建てたのですが、登記することなく2年前に亡くなり
ました。
現在は、母と私の家族4人で住んでいますが、家が手狭になってきたこと
もあって、全体のリフォームと増築を考えています。
自己資金が足りないので、1500万円ほど融資を受けたいと思っていま
すが、銀行は抵当権の設定登記を条件に融資できるとのことでした。
父が新築した時の建築確認済証や検査済証などの書類は亡失していますが、
今回のような古い建物でも登記できるのでしょうか?
答え
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結論からお話しすると、必要な書類が揃えば登記は可能です。
建物登記に必要とされる書類は、原則として次のうちの2種類が必要であ
り、登記官が申請人の所有権の取得を推認できる書類となります。
1、確認済証
2、検査済証
3、建築請負人の工事完了引渡証明書+印鑑証明書
4、建築請負契約書+工事代金領収書
5、固定資産税納付証明書又は固定資産税台帳登録事項証明書
6、敷地所有者の証明書
7、敷地の賃貸契約書
8、火災保険加入証書
9、電気ガス水道等の設備代金領収書
10、建物の建築を目的とした金融機関の貸付証明書
11、隣地居住者の証明書
12、借家人の証明書
今回の場合は、亡くなったお父さんが建築した建物に増築するので、「既
存部分の所有権証明書+相続証明書」と、新たに「増築する部分の所有権
証明書」が必要となります。
相続証明書とは次の1〜6の書類をまとめたものです。
1、相続関係説明図
2、遺産分割協議書(誰が相続するかを明らかにした協議書)
3、印鑑証明書
4、戸籍謄本・戸籍抄本
5、戸籍の附票
6、住民票除票・住民票謄本・住民票抄本
以上のような書類を揃えることで、建物表題登記を申請することになりま
す。
抵当権設定登記を行うには、次の順序を経ることにより登記可能となりま
す。
建物表題登記(代理人:土地家屋調査士)
↓
建物保存登記(代理人:司法書士)
↓
抵当権設定登記(代理人:司法書士)
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建物表題登記は、上記のような書類が必要となるため、建物を新築した際
は遅滞なく登記をしておくことが最も重要です。
特に所有権証明書として、検査済証・確認済証(設計図含む)等を亡失し
てしまうと、建物が複雑な場合、建物の構造・床面積等を特定するために、
調査測量に関する費用が通常より多く発生することもあります。
また、未登記建物の状態で何十年も放置していると、いざ登記をしようと
する段になって、全く予想もしていなかった相続人を相手に遺産分割協議
をしなければならない事態に陥る場合もあります。
それは、残された家族の負担を考えた場合、とても大きな負担となってし
まいますし、最悪の場合は「登記が出来ない」ということもあり得ます。
つまり、今回の事例では融資が受けられないため、リフォームや増築が出
来ないことになってしまいます。
不動産登記法では、建物を新築した場合、所有者に1ヵ月以内に建物表題
登記を申請する義務を負わせています。
怠った場合は10万円以下の科料というペナルティを科していますが、今
回のような案件を、日常的に扱っている土地家屋調査士としてアドバイス
させていただくならば、「建物登記の手続費用を節約する利益」よりも、
登記することによって所有者が享受する「権利の明確化に対する利益」の
方がはるかに大きいのです。
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次回は、「相続した山林の場所がわからない」を配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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当事務所は登記・測量の無料相談はもちろんのこと、登記・測量が伴わな
い登記調査・現地調査も行っております。
売買予定地の要約書・公図・地積測量図等の請求、登記・現地での問題点
の調査等面倒なことも手掛けております。
また、隣地所有者から境界確認の立会要請された場合に、いっしょに立会
をしたり、アドバイスを行ったりということもお引き受けいたします。
業務内容は下記をご覧ください。
http://www.to-ki.jp/center/chosashi/gyomu.asp
報酬額の目安は下記をご覧ください。
http://www.geocities.jp/woodychosashi/housyumeyasu.html
何かございましたら、何なりとご相談ください。よろしくお願い致します。
┏┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌
┏━━━┓土地を識り、人と社会につくす地識人
┃\_/┃境界測量・建物登記 畠中登記測量事務所
┗━━━┛土地家屋調査士・行政書士 畠 中 秋 夫
■ E-mail hatakenaka@to-ki.jp
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