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2010/05/27(木)

登記・測量のQ&A 第110号 「立ち入り調査の手続きとは」

■■■■登記の安養寺 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■

いつもご愛読いただきありがとうございます。
土地家屋調査士の安養寺 務(あんようじ つとむ)です。

さて、皆様は土地家屋調査士のみで構成されている公共嘱託登記土地家屋
調査士協会という法人をご存知でしょうか?もしご存知でしたら相当マニ
アックな方です(^^)。
で、この公共…、長いので「協会」とします。あらためてこの協会ですが
、官公署からの依頼を受けて公共事業の登記に関する事務を行なっており
ます。
公共事業の関係ですので、広い現場も珍しくないのですが、この度法務局
から依頼のあった14条地図作成作業は特に広い!0.2平方キロ、対象
土地約1000筆の土地境界を確認して地図を作成するというものです。
大変な作業になることは間違いありませんが、一気に大量の土地の境界が
明確にできるというのは良い事です。土地境界の裁判も減ると思いますし
、県内全ての箇所で実施できたらいいのにと思っておりますが、まずは一
歩から。頑張ります。



このメールは私と名刺交換していただいた方、私のホームページからお役
立ち情報をお申し込みいただいた方に、身近な事例として登記測量に役立
つメッセージをお届けしております。
http://www.to-ki.jp/anyoji/

配信の申込み・変更・解除はこちらです。
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読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしてお
ります。

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◆登記・測量のQ&A 第110号
「立ち入り調査の手続きとは」
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前回は「特定調査における測量」について概要をお話ししました。

筆界調査委員は、対象土地について筆界を示す要素に関する測量を実施し
ます。この測量は、事前準備調査・論点整理の結果に照らし筆界特定の対
象となる筆界に係る筆界点となる可能性のある点のすべてについて、その
位置を測量することになります。

現況把握調査の測量との相違点は、
1、基本三角点等に基づく測量であること。
2、専門的知見・技術を有し、筆界特定登記官が相当と認める者が行うこ
と。
3、申請人が負担する手続き費用により行うこと。
というようなことを解説しご紹介しました。

問い
────────────────────────────────
筆界特定による「立ち入り調査の手続き」について教えて下さい。

答え
────────────────────────────────

筆界特定にあたっては、土地の測量および実地調査が必要となるのが通常
であるところ、実効的に調査するにあたっては、関係する土地に立ち入る
必要が生じる場合があります。

例えば、縄伸び率を知るため対象土地の周辺の土地面積を測量するために
立ち入る場合や、境界標の有無を確認するために他人の土地に立ち入る場
合などです。

このような場合に、立入調査ができないとすると筆界特定のために充分な
資料収集・調査ができず、真実を見いだす観点から問題が生じます。

そこで、法務局または地方法務局の長は、筆界調査委員が対象土地または
関係土地あるいはその他の土地の測量・実地調査を行う場合、必要がある
と認める際は「必要な限度において」筆界調査委員や補助職員に、他人の
土地に立ち入らせることができることとなっています。

この場合は、あらかじめ、立ち入る旨、日時、場所、立入を行う者の職氏
名、実施する測量または実地調査の概要を該当する土地の占有者に通知し
なければなりません。

立ち入りの時間帯は、社会通念上相当と認められる「日の出から日没まで
の間」とされています。

この立ち入り調査にあたって、土地の占有者は正当な理由がない限り不動
産登記法137条1項の立ち入りを拒み、または妨げてはなりません。

正当な理由がある場合の具体例としては、土地に立ち入ることにより土地
の占有者の平穏な生活やプライバシーが不当に害される場合などが挙げら
れます。

筆界調査委員は、実力を行使してまで立ち入ることは認められていません
が、立ち入り規定に違反し、不動産登記法137条の立ち入りを拒み、ま
たは妨げた者については、不動産登記法29条2項に定める登記官による
検査を妨害した罪と同様に30万円以下の罰金に処せられる場合がありま
す。

(参考資料:「筆界特定完全実務ハンドブック」弁護士鈴木仁史著日本法
令)

もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におた
ずねください。

今回はここまでです。

次回は、「行政機関等への協力依頼とは」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。

────────────────────────────────

私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記・測量の分野で深く関わっております。

ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。

お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。ただし、法務局等の調査が必要な場合は、登記印紙などの
実費は有料となります。(実費はおおむね5千円〜1万円程度です)
http://www.to-ki.jp/anyoji/

ただし、鳥取市を中心とした鳥取県内に限定させていただきますのでよろ
しくお願いします。

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