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2014/04/04(金)

登記・測量のQ&A NO.140「幅員3メートルの市道、道路後退必要か」

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こんにちは。
事務を担当しています M です。
夫と娘2人の4人家族。身近な日々の出来事をお届けしています。

このところ暖かい日が続き、桜の花も一気に開花した感じですね。

子供達は春休みということで先日、前々から行きたいと思っていた浜松市楽器博物館に行ってきました。

国内唯一の公立の楽器博物館で、東洋から西洋、アフリカ、オセアニア・・・世界の様々な楽器が展示されています。
中には世界に20台程しか現存が確認されていない100年程前にパリで作られた、左右どちらにも鍵盤があるめずらしいピアノの貴重な展示品もありました。

体験ルームもあり、ミニコンサートもありで、ピアノ好きな娘達は充分楽しんだ様子。

民族音楽ファンの私は、収蔵されているこの楽器も、あの楽器も生で演奏を聞いてみたいと切に思いつつ、博物館を後にした次第です。

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■■■■登記の都築 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■

土地家屋調査士の都築 功です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

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◆登記・測量のQ&A 第140号
「幅員3メートルの市道、道路後退必要か」について
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前回は、雑種地」とはどういう意味なのかについて概要をお話しました。

問い
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私は5年前に宅地を相続しました。
子供が大きくなってきたため、古い家を取り壊して新築したいと考えて近くの工務店に相談したところ、道路の問題を処理する必要があると言われました。

そこで市役所に相談したところ、前面道路が市道でも幅員が3メートルしかない場合は道路後退(セットバック)が必要で、それを解決しなければ建築確認が降りないとのことでした。

道路後退(セットバック)とは具体的にどのようなことを言うのでしょうか?
また、今後どのような手続きが必要になりますか?

答え
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古くから道路として機能している4メートル未満の道路であれば(市道に限らず)、建築基準法42条2項の道路にあてはまることが予想されます。

建築基準法は昭和25年に制定されました。

この法律によると、建物を建てることのできる道路は、幅員を4メートル以上とする(42条1項)とともに、建物の敷地がこのような道路に2メートル以上接していることが必要と定めました。(43条1項)

そうすると、従来の4メートル未満の道路の幅を拡げることが必要になります。法律を厳格に適用すると、それらの道路沿いに建っている建築物を撤去する問題が生じてきます。

そこで建築基準法42条2項では、「この規定が適用される時点で、すでに建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道路で、特定行政庁(役所)が指定したものは、前項(42条1項)の道路とみなし、その中心線から水平距離2メートルの線をその道路の境界線とみなす」という規定を設けました。

つまり、こうした4メートル未満の道路沿いの建築物をそのまま存置しながら、「今後、改築したり新築するときは、元の道路の中心線から2メートル後退(セットバック)したところまでは道路扱いになります。」としたのです。

図ではB−2の部分


これによって、建物所有者の財産権を守りながら4メートルの道路と、それに接道する(建築基準法の趣旨にそった)街並みがしだいに形成されていくことになるわけです。

このような協議のことを狭隘道路協議(きょうあいどうろきょうぎ)と言い役所の建築宅地課が担当窓口になります。

また、建築する建物の種類や規模によって2メートル以上後退しなければならない例もありますので注意が必要です。詳しくは土地家屋調査士か担当窓口へお問い合わせ下さい。

次回は「位置指定道路とは」についてです。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。

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私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、登記・測量の分野で深く関わっております。

ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。


【発行所】

愛知県長久手市岩作向田22-2
 都築測量登記事務所
  土地家屋調査士 都築 功

TEL O561-64-2577 FAX 0561-64-2578
E-mail tsuduki@to-ki.jp
URL http://www.to-ki.jp/tsuduki/

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