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土地・建物(不動産)に関するQ&A

土地・建物(不動産)に関するご相談・お問い合せの例をご紹介しますので、参考にしてください。

目次

土地に関するご相談の例

土地を分割して売りたい(相続したい)

1つの土地をいくつかに分けて売ったり、数人の子が別々に相続するためには事前に分筆登記という手続を行わなければなりません。
分筆登記の申請が出されると法務局の登記官が正しい内容かどうかチェックし、法務局の地図又は公図に線を入れ地番をつける等の処理を実行して初めて土地を分けたことになります。反対に複数の土地を1つの土地にまとめる登記を合筆登記といいます。

地目を変更したい(山林→宅地など)

売買するときに現況が宅地でも地目が山林のままだと、取引価格に影響を与えます。また、農地法4条、5条の許可や届け出をすることにより、農地を宅地として利用することができます。
法務局に地目変更登記を申請する場合は農業委員会の許可書などを添付しなければなりません。書類が亡失しないうちに登記を済ませておきましょう。

隣の土地との境界をはっきりしたい

土地の境界を気にして生活することはあまりありません。しかし、土地の境界について詳しく知っているのはお年寄りが多いのも事実です。
土地を購入した当時は隣の人と仲良く暮らしていても年月が経ってしまうと、子供の世代になります。
例えば、昔、親同士が口約束で通路部分を無償で貸したり借りたりしているような場合、当事者は既に亡くなっていたりすると、お互いの子供同士が正しい境界を巡って裁判に発展することがあります。

しっかりした図面(土地境界確定図や地積測量図のうち復元可能な図面)がないと水掛け論になりかねませんし、隣同士で毎日いやな思いをすることにもなりかねません。
ですから、長い目で見れば少々登記測量の費用がかかっても、親が元気なうちに境界をハッキリさせておくことは、緊急ではないけどとっても重要なことなのです。転ばぬ先の杖、是非土地家屋調査士にご相談下さい。

土地登記簿の面積が実際と違うような気がする

実際に測量した面積と登記簿に記載してある面積が違う場合があります。特に国土調査(役所が測ってくれる)をしていない区域の土地はそのような傾向がありますので、売買するときは値段に影響しますし、境界杭が無い場合もありますので、隣接地の地主と立ち会ってコンクリート杭などを入れて正しい面積を登記簿に載せると安心です。

公図に現況にはない水路や道路が描かれている

これは通称「青線」と呼ばれるもので、正式には「法定外公共物」という国有地になります。現在はどうあれ、かつて水路だったもので法律的に現在も水路として国有地のまま残されているものがあります。この「青線」以外にも「赤線」といわれる道路敷や「黄色の線」「緑の線」等もあります。このような国有地の中で本来の目的に使用されなくなった場合は用途廃止が認められて払い下げを受けることも出来ます。詳しくは市役所の公園課管理係又は土地家屋調査士にご相談下さい。

境界杭が抜けてしまったので復元したい

境界杭が抜ける原因はいくつかあります。例えばブロック塀の基礎工事をする場合、下水道工事や道路整備工事等の掘削作業等で誤って抜いてしまう場合、大型車に踏まれて壊れてしまう場合、故意に抜いた場合、などいろいろです。
工事等が入ることを知ったら工事責任者に対し充分気をつけるように注意することです。そして、もし過失等で損傷したり抜いてしまった場合は、責任を持って復元する旨を、誓約書等に記載し確認の署名と押印をもらっておけば、何もしないよりはずっと安心です。
このような境界杭にまつわる問題処理には相当の精神的ストレスと費用がかかります。
また、プラスチック杭でよくあるのが、草刈りをしていて杭の頭を切ってしまう場合、野焼きをしていて杭が焼けたり溶けたりする場合です。
このプラスチック杭をよく使っているのが国土調査の際に入れる杭です。きちんと立ち会いをして杭を入れたから安心と思わないで、杭が焼けても痕跡が残るように、プラスチック杭の周りを襟巻き状にモルタルで補強して置くと安心です。こうしておくと、もし焼けたり溶けたりしても四角い穴の空いたモルタルは残ります。その中心がかつて立ち会って決めた境界点です。この作業をする場合は隣接地主と一緒にやるか、了解をとって実施してください。できるだけ無駄なお金を使わない工夫です。それでも抜けてしまった場合は、問題を先送りせず、お近くの土地家屋調査士にご相談下さい。

建物に関するご相談の例

新築、増築するので、融資を受けるために登記したい

建物を新築して融資を受けるには、事前に2つの登記を完了しておく必要があります。最初に建物表題登記を土地家屋調査士が行います。これは建物がどこに建築されて、種類(利用目的)は何か、構造は(木造、鉄骨造等、屋根の材料等)は何か、何階建てか、床面積はいくらあるか、所有者はだれかなどを調査・測量して登記簿の表題部に登記します。
次に建物保存登記を司法書士が行います。これは第三者対抗用件と言って建物の所有権を他人に主張できる権利を得ることができます。その後に融資を受けるためには抵当権設定登記を行い初めて融資が実行されます。つまり登記簿は、表題部、甲区(所有権)、乙区(所有権以外の権利)と3部構成になっています。土地の登記簿も同じです。ただしローン等がなければ乙区は設けられません。建物の登記は最初に土地家屋調査士にご相談下さい。提携している司法書士も紹介してくれます。

建物を取りこわしたので滅失登記したい

登記してある建物を取りこわしても、法務局で自動的に抹消することはありません。この時は建物滅失登記を申請する必要があります。
この登記は、平日時間の取れる方ならご自身で申請されるのもいいかもしれません。

法務局の相談窓口に行くと担当者が申請書の書き方や添付書類を丁寧に教えてくれます。

時間がない等の場合は土地家屋調査士にご相談下さい。

農地に子が家を建てたい場合(分家住宅)どうすればいいか

この場合、市街化区域と市街化調整区域とでは扱い方が違ってきます。
まず市街化区域の農地は農地法4条をクリアできればさほど問題はありません。
しかし、市街化調整区域の場合は、都市計画法の中で市街化を抑制する区域として、原則的に家は建てられません。しかし農家の跡継ぎ以外の兄弟姉妹で、本人や親が市街化区域あるいはその他の区域に宅地を所有していない場合に限り、例外的に家を建てることができる場合があります。このような件については、開発許可と農地法5条許可を同時に申請する必要があります。いわゆる分家開発は開発許可のため境界確定測量や分筆登記、地目変更登記が必要になりますので複雑な手順になります。詳しくは区役所等の街並み形成課又は土地家屋調査士にご相談下さい。

親の家(既登記)に子が増築して融資を受けたい

親が建てた家に子が増築する場合、注意が必要なのは持分を決めることです。土地家屋調査士と司法書士が連携して一番いい方法で処理しますので、ご相談下さい。
また、二世代住宅で玄関が別で区分がはっきりしている場合は、区分建物として登記することも出来ますので土地家屋調査士にご相談下さい。

その他のご相談の例

山林や農地が宅地並課税されて大変

固定資産税の評価替えは3年に一度行われており、周辺の宅地化が進むと税金が高くなる場合があります。節税するためには土地の有効利用を含めて専門家(土地家屋調査士や税理士など)に相談するのがいいと思います。
このような宅地化が進んだ地域では、マンション開発会社やビル建設会社の営業マンの方も来られると思います。
無理にマンション分譲やアパート経営を勧められる場合もありますが、しっかりした専門家の知識を元に節税対策や相続税対策を検討しないと、思わぬ大きな負担を背負うことにもなりかねません。是非とも事前に信頼できる土地家屋調査士や税理士にご相談されることをお勧めします。

宅地面積が広すぎて税金が払いきれない

この場合は宅地化が進んだ地域の農家がこのような問題を抱えていることが多いです。
私が相談を受けたのは、1つの土地に宅地と畑がある場合(地目は宅地)、畑の広い面積も含めて宅地並に課税されていたケースがありました。
そこで、宅地部分と畑部分に土地を分ける登記(分筆登記)をして、現況のとおりに地目変更登記(宅地→畑)をしたら、なんと年間70万円も節税約出来たことがありました。固定資産税は不動産を所有している限りずっと納め続けなければなりません。この場合はかなり面倒な手続きだったので実際の報酬が100万円ほどになりました。しかし過剰な税金を何十年も払い続けることと比較したら気づいたときに解決したほうが絶対お得です。この時も依頼していただいたお客さんに大変喜んでいただきました。

私が住んでいる区域だけ下水道が入らないのはなぜか

これは、個人的に解決できる問題ではありません。多分、道路が私道になっていて権利関係を処理しないと手がつけられないのかもしれません。
市道認定がされればいいのですが、そのためにも町内会長さんなどと話し合って市役所に相談されるか、土地家屋調査士に相談されると解決できる方法が見つかるかもしれません。不便なことをいつまでも我慢しないで勇気を持って行動を起こしましょう。以外と簡単に解決方法が見つかる場合も多いのです。

私の住んでいる区域の道路が補修されないのはなぜか

これも下水道が入らない問題と同じようなことが考えられます。市道認定を受けないと役所の管轄外の道路となって道路の破損等は地域住民で負担することになります。当然下水も入ってないかもしれませんね。道路が市道になっていない理由としては、市道から市道につながっていない、行き止まりになっている、道路の幅が4メートルない、道路の所有者が寄付に応じない、一部の所有者が行方不明、相続が発生していて権利関係が複雑、などいろいろと問題があるかもしれません。このような事を事前に調査する必要があります。市道認定に関する登記測量の費用を役所が予算化してくれる場合もありますので、勇気を持って、まず相談から行動を開始しましょう。役所の道路建設課又は土地家屋調査士にご相談されると解決の糸口が見つかると思います。

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