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2010/11/01(月)

第131回「筆界特定後の筆界標の設置」

本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■

こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。



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★★★11月[第131目]の悩み相談宅急便★★★2010.11.1
***「筆界特定後の筆界標の設置とは」***

前回は「筆界特定後の措置」について概要をお話ししました。

筆界特定がなされた場合、筆界特定の実効性を確保するため、また紛争の蒸し返しを防ぐためにも、必要な措置を講ずる必要があり、その具体的な内容をご紹介しました。


問い
──────────────────────────────
筆界特定による「筆界特定後の筆界標の設置」について教えて下さい。

答え
──────────────────────────────

不動産登記法では、筆界特定された筆界点に、筆界標(境界標)を設置することを義務づけた規定がありません。

なぜ境界標の設置規定がないのか詳しい説明はありませんが、それを補うために、筆界特定登記官は、筆界特定をしたときは、申請人・関係人に対し、永続性のある境界標を設置する意義および重要性について、適宜の方法で説明することとされています。

具体的には、筆界特定書の写しを交付する際に、境界標の設置の重要性について説明した書面を併せて交付するなどして周知がはかられます。

境界標の設置には費用とともに、関係する土地の所有者の承諾が必要となることから、運用面において申請人等に説明することにより、自主的に設置することを期待したものとなっています。

しかしながら、日常的に境界標の重要性を認識している私たち土地家屋調査士としては、この努力目標のような運用がとても残念でなりません。

土地家屋調査士の立場からアドバイスするならば、筆界特定書という書類や座標データのみで筆界特定を終わらせることは絶対に避けた方が無難だということです。

このような中途半端な状態では、何かあるたびに、いちいち筆界点を復元する測量作業が必要となり、多くの時間と無駄な経費がかさむことになります。

復元するために必要な基準点が、いつまでも無傷で残っている保障は全くなく、道路に設置した鋲などであれば、舗装工事や除雪作業で簡単に亡失してしまいます。そうすると、遠くの公共基準点を元に基準になる点の測量作業から、またやり直さなければならないこともありえます。

<最もお伝えしたい重要なこと>
──────────────────────────────
筆界特定に限らず、境界が決まったら、必ずコンクリート杭などの「境界標」を設置し、大切な境界を一目瞭然の状態にしておくことが、平穏な暮らしを守るための最善の策であることを、最後にお伝えしておきたいと思います。
──────────────────────────────

もっと詳しくお知りになりたい場合には、お近くの土地家屋調査士におたずねください。

今回で28回目の筆界特定に関するお役立ち情報でしたが、いかがだったでしょうか。少しむずかしい内容だったと思いますが、お付き合いいただきありがとうございました。

次回からは、一般的な土地家屋調査士の業務に関する内容を中心に、お役立ち情報をお届けいたしますので、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

次回は、「国有地の払い下げ」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。


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私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用下
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【発行所】
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専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦
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〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
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【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
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☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2010.11.1
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