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2010/09/01(水)
土地建物情報宅急便 149 「宅地を通る国有地の払い下げ」
土地建物情報宅急便 149 「宅地を通る国有地の払い下げ」
■■■ 登記の畠中「土地建物情報宅急便」149 2010. 9. 1 ■■■
土地家屋調査士・行政書士の畠中(はたけなか)です。
毎度ご愛読いただき、ありがとうございます。
全国的に真夏日が観測史上最長を記録するなど、本当に秋が来るのか心
配する毎日です。
早く涼しくなるのを心待ちにしている今日この頃ですが、皆様いかかで
しょうか?
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【土地家屋調査士 畠中 秋夫 の業務日誌】
先日ホームページを見られた方から境界紛争の相談をしたい、と来所され
ました。
その相談者の話を聞くと、境界紛争(兄弟間で)以前に、相続登記が相談
者の了解なしに勝手にされていたり、建物を一部取壊しされそうになると
か、法的な問題・緊急性を要する問題がありましたので、弁護士さんを紹
介することになりました。
必ず同席して話を聞くことにしていますが、弁護士さんもいろいろなタイ
プの方がいますね。
メモもできるだけとらず、相談者の話を一言も聞き洩らさないという感じ
で、相談者にじっくり向き合うタイプ。
またできるだけ相談を受ける前に情報を仕入れようと、いろいろな資料を
見て、自分でわかるようにメモし、整理してから相談者の話を聞くタイプ。
今回の弁護士さんは後者のタイプの方で、最初はなかなか相談者の話を聞
いてもらえず、多少いらいら(もちろん相談者もそうだと思います)しま
したが、いざ相談の段階になると、補足的な説明を受けるだけで、相談内
容がきっちり把握されているのには感心しました。
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方、名刺交換していただいた方に不動産・住宅関連のお役立ち情報及びだ
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◆登記・測量のQ&A 第117号
「宅地を通る国有地の払い下げ」について
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前回は「筆界特定後の筆界標の設置」について概要をお話ししました。
不動産登記法では、筆界特定された筆界点に、筆界標(境界標)を設置す
ることを義務づけた規定がありませんが、筆界特定に限らず境界が決まっ
たら、コンクリート杭など永続性のある「境界標」を設置し、大切な境界
を一目瞭然の状態にしておくことが、最善の策であるというようなことを
お伝えしました。
問い
────────────────────────────────
父から相続した土地に、古家を取り壊し建物を新築しようと準備しており
ますが、法務局で公図を調べてみたら、宅地を分断するように国有地があ
るのです。
祖父の代からこの土地(甲、乙、丙)を宅地として利用してきましたが、
国有地があることは今回初めて知りました。
古家と同じ位置に家を建てるには、この国有地(丙地)を何とかしなけれ
ば建築計画に支障が生じるそうです。私はどうすればいいのでしょうか?
答え
────────────────────────────────
ここの土地には、もともと細い道路か水路があったようですね。
いずれも国有地で古い和紙の公図には、赤や青の色が塗られた細長い土地
です。
それが、時間が経つにつれて現況が消失して宅地化が進み、必要な手続を
しないまま今日に至ったと考えられます。
このような場合は、払い下げが可能かどうか調べて、可能であれば必要な
手続きを経て自己名義で登記することが必要となります。
今回のような細長い土地(長狭物)を法定外公共物といいます。
法定外公共物とは、道路法、河川法等の適用又は準用を受けない公共物を
いい、代表的なものとして「里道」「水路」があります。
平成12年に施行された「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等
に関する法律」(地方分権一括法)により、機能を有している法定外公共
物 は、既に市町村に無償で譲渡が行われています。
また、機能を喪失したものは旧法定外公共物と呼ばれ、現在、国の管理下
にあり、財務局等において境界確定・売払いを行っています。
以上のように市町村が管理している法定外公共物と、国が管理している旧
法定外公共物の2種類がありますので、今回の土地がどちらで管理してい
る土地なのか、まず市町村役場で確認することになります。
確認の結果、機能を有していなく、市町村が管理していない土地ならば、
払い下げが可能な旧法定外公共物と思われますので、管轄する財務局で手
続を進めます。
参考となる財務局のホームページです。
<旧法定外公共物(旧里道・水路)に係る土地境界確定申請のしおり>
http://www.mof-tohoku.go.jp/b5_kanzai/totikakuteisiori/totikakutei
siori.html
具体的な境界確定協議や払い下げ手続きは次のようになります。
<土地境界確定協議フロー>
http://www.mof-tohoku.go.jp/b5_kanzai/totikakuteisiori/p1.html
かなり複雑な手続になりますので、スムーズに進んでも3ヵ月から半年の
期間が必要となります。
もうひとつ、払い下げ手続きで確認しておかなければならないのが、土地
の売り払い金額の目安と、境界確定測量や登記に関する手続費用です。
財務局としては、案件が具体的に進まないうちは、簡単に土地代を教えて
くれませんが、おおよその金額を把握しておくことは重要なポイントとな
ります。
また、手続費用についても、境界確定測量や登記に関する業務が全体で長
期にわたる場合が多いので、支払い方法や精算時期についてあらかじめ協
議しておく必要があります。
国有地の払い下げ手続きが完了し、国との土地売買契約が成立し、売買代
金を納付すれば、土地表題登記、所有権保存登記をすることができます。
このような手続を経ることによって、あなたの土地として登記簿上に公示
されることになります。
次回は、「30年前に建てた家は登記できるか」を配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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当事務所は登記・測量の無料相談はもちろんのこと、登記・測量が伴わな
い登記調査・現地調査も行っております。
売買予定地の要約書・公図・地積測量図等の請求、登記・現地での問題点
の調査等面倒なことも手掛けております。
また、隣地所有者から境界確認の立会要請された場合に、いっしょに立会
をしたり、アドバイスを行ったりということもお引き受けいたします。
業務内容は下記をご覧ください。
http://www.to-ki.jp/center/chosashi/gyomu.asp
報酬額の目安は下記をご覧ください。
http://www.geocities.jp/woodychosashi/housyumeyasu.html
何かございましたら、何なりとご相談ください。よろしくお願い致します。
┏┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌┌
┏━━━┓土地を識り、人と社会につくす地識人
┃\_/┃境界測量・建物登記 畠中登記測量事務所
┗━━━┛土地家屋調査士・行政書士 畠 中 秋 夫
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