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2022/06/19(日)
登記・測量のQ&A_388「建物の床面積」
■■■■登記の都築 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■
土地家屋調査士の都築 功です。
いつもご愛読いただきありがとうございます。
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◆登記・測量のQ&A 第388号
「建物の床面積」
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前回は、「建物の構造」について概要をお話しました。
今回は、「建物の床面積」について概要をお話しします。
問い
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建物の登記記録の「床面積」の欄に記載されている数値は、どの部分を計算した数値なのでしょうか?
答え
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登記記録に記載されている床面積は、各階毎に水平投影面積が記載されています。
水平投影面積とは、建物を真上から見たときの面積で、建物に凸凹や斜面の部分があっても、その建物を水平に置き換えて計算した面積です。
尚、一戸建て住宅のような一棟の建物全てを所有する場合と、マンションのように一棟の建物を区分して所有する場合では、その計算方法が違います。
以下、前者を「通常建物」、後者を「区分建物」と表現します。
■<通常建物の場合>
通常建物の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分で計算することになっていますが、建物の構造によって、区画の中心線に違いがあります。
例えば、木造の場合は、壁の厚さにかかわらず柱の中心線で計算しますが、鉄筋コンクリート造や鉄骨造りでは、壁の中心線だったり、鉄骨柱の外面だったりと、一様ではありません。
参考図1(木造建物):
■<区分建物の場合>
区分建物は、専有部分(せんゆうぶぶん)と共用部分(きょうようぶぶん)に区別されます。
専有部分とは、居住者が専有する部分、例えば、マンション一棟の建物全体のうち、何階の何号室といった形で区切られた室内空間のことです。
一方の共用部分とは、エントランスやエレベーター、外廊下など、居住者が共同で使う部分は全て共用部分となります。
区分建物の床面積(専有部分)は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分で計算することになっています。
参考図2:
また、区分建物の登記簿には、一棟の建物全体の床面積も記載されていますが、この場合は、通常建物と同じ方法で計算されます。
この他、マンションの広告パンフレット等では、壁芯で計算した床面積が用いられる事が多いようですし、税法上では、廊下や階段などの共用部分の床面積をその持分によって加算されるなど、床面積の規定が違いますので注意が必要です。
以上、「建物の床面積」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
今回はここまでです。
次回は「床面積に含まれない部分」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、登記・測量の分野で深く関わっております。
ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。
【発行所】
愛知県日進市北新町東口論義25番地
メルヴェーユ45 B306号
土地家屋調査士都築測量登記事務所
土地家屋調査士 都築 功
TEL 0561-56-0384 FAX 0561-56-0385
E-mail tsuduki@to-ki.jp
URL http://www.to-ki.jp/tsuduki/
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