- お役立ち情報
- お役立ち情報バックナンバー
お役立ち情報バックナンバー
2013/11/15(金)
登記・測量のQ&A 第190号 「不完全な位置指定道路」
土地家屋調査士の杉森広高(すぎもりひろたか)です。
いつもご愛読いただきありがとうございます。
今日から3日間、札幌ドームで人気グループ“嵐”のコンサートが開催されますね。
我が家は例年のことですが、妻と娘が観に行きます。
今年はいろいろと駆使しながら、3日間ともチケットを購入してました。
残された男3人で夕食をとります・・・
このメールは私及び当事務所のスタッフと御縁をいただきました皆様、私のホームページからお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。
https://to-ki.jp/sugimori/
ご不要の場合には、ご迷惑をお掛けしました上に、お手間をお掛けし大変恐縮ですが、「配信解除」をクリックして下さい。配信の申込み・変更・解除はこちらです。
https://to-ki.jp/sugimori/useful/mailent.asp
読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしております。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
◆登記・測量のQ&A 第190号
「不完全な位置指定道路」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
前回は、「位置指定道路」について概要をお話しました。
今回は、「不完全な位置指定道路」について概要をお話しします。
問い
------------------------------------------------------------------
自分の土地に接する道路は「位置指定道路」で、幅員が3.8メートルしかありません。家を建てたいのですが問題ないでしょうか。
答え
────────────────────────────────
本来なら位置指定道路は4.0メートル以上の幅員があるべきなのですが、こういった道路は古い街並みによく見受けられます。
何らかの事情で道路幅が足りなくなったものと思われます。
このような状態の道路を「不完全位置指定道路」と言い、このままでは建築確認が下りませんので家を建てることはできません。
この場合、住宅等を建築しようとする者は幅員4.0メートル以上の道路になるように復元協議が要求されます。
実際には、これを「不完全位置指定道路の復元協議」と言い、この協議書を役所に提出することによって建物の建築が可能となります。
今回の例では、参考図のような内容になると思われます。
参考図:
手続きの流れとしては、先ず、A、D、E、F、G、及び道路の所有者と境界立ち会いをして、道路中心線、道路と宅地との境界線、道路後退線を決めます。
立ち会いが無事終了したら、上記内容の図面を作り、上記関係者から承諾印を取得し「自分の土地」に関して10センチメートル後退する「不完全位置指定道路の復元協議」を申請します。
この申請があって、新築のための建築確認に入ることができます。
ちなみに、この土地を売買するような場合(実測売買)は、売り主側が事前に不完全位置指定道路の状態を解消しておく必要があります。
また、将来にわたり自分の宅地の範囲を明確にしておくためには、この際、B、Cとも一緒に境界立会を行い、道路部分と宅地部分を分筆しておくことをお勧めします。
この分筆登記を行うと、土地の正確な面積が登記され地積測量図が法務局に備え付けられますので、現地の杭が1〜2本亡失したとしても、地積測量図のデータを使い容易に復元することができます。
また、道路部分の固定資産税は非課税となりますので節税効果も期待できます。
以上、不完全な位置指定道路について簡単にご紹介しましたが、詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
今回はここまでです。
次回は「法定外公共物」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
────────────────────────────────
私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記・測量の分野で深く関わっております。
ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。ただし、法務局等の調査が必要な場合は、登記印紙などの
実費は有料となります。(実費はおおむね5千円〜1万円程度です)
https://to-ki.jp/sugimori/
【発行所】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃
┏━━━┓土地を識り、人と社会につくす地識人
┃\_/┃〜境界測量・土地建物登記の専門家〜
┗━━━┛土地家屋調査士杉森広高事務所
┃ _______________________
┃|
┃|〒001-0026 札幌市北区北26条西3丁目2番3号
┃|TEL:011-736-6068 FAX:011-736-6268
┃|土地家屋調査士 杉森広高
┃|e-mail hs1111@gaea.ocn.ne.jp
┃|
┃|☆土地家屋調査士杉森広高事務所
┃|https://to-ki.jp/sugimori/
バックナンバーリスト
2018/08/01(水) 信用できる土地の境界杭
2018/07/01(日) 登記・測量のQ&A 第305号 「買った土地の面積が少ない」
2015/10/01(木) 登記・測量のQ&A 第236号 「住居表示とは」
2015/08/21(金) 登記・測量のQ&A 第235号 「用途地域とは」
2015/08/05(水) 登記・測量のQ&A 第234号 「位置指定道路とは」
2015/07/16(木) 登記・測量のQ&A 第233号 「分譲マンション土地の持分」
2015/07/01(水) 登記・測量のQ&A 第232号 「マンション所有者と敷地の権利」
2015/06/15(月) 登記・測量のQ&A 第231号 「分譲マンションの敷地はどこまでか」
2015/06/01(月) 登記・測量のQ&A 第230号 「二世帯住宅の建物登記」
2015/05/01(金) 登記・測量のQ&A 第229号 「仮換地上の建物の登記」
2015/04/16(木) 登記・測量のQ&A 第228号 「違反建築物は登記できるか」
2015/04/02(木) 登記・測量のQ&A 第227号 「プレハブ建物の登記」
2015/03/16(月) 登記・測量のQ&A 第226号 「ビニールハウスは登記できるか」
2015/03/02(月) 登記・測量のQ&A 第225号 「新築建物が登記可能になる時点」
2015/02/16(月) 登記・測量のQ&A 第224号 「傾斜地がある土地の境界」
2015/02/02(月) 登記・測量のQ&A 第223号 「信用できる土地の境界杭」
2015/01/16(金) 登記・測量のQ&A 第222号 「買った土地の面積が少ない」
2015/01/05(月) 登記・測量のQ&A 第221号 「購入した土地に滅失忘れ建物」
2014/12/16(火) 登記・測量のQ&A 第220号 「相続した山林の場所探し」
2014/12/02(火) 登記・測量のQ&A 第219号 「20年前に建てた建物の登記」