- 土地の登記・測量
- 境界確定測量
境界確定測量
土地の境界をはっきりさせるための測量のことを境界確定測量(きょうかいかくていそくりょう)といいます。また、その測量に基づいて作成された、正しい境界が記載された図面を境界確定図(きょうかいかくていず)といいます。
どんな時にするのか
分筆登記を行う時など、境界をはっきりさせる必要がある場合に境界確定測量を行って境界確定図を作成することになります。
境界確定図を作成する主なケースとしては次のようなものがあります。
- 隣との境界をはっきりさせたい
- 境界標が設置されていないので復元して設置したい
- 土地の正しい面積を知りたい
- 分筆登記の前提として
- 登記簿の面積が実際と違うので直したい(地積更正登記のため)
- 公図(地図)の形が違うので直したい(地図訂正のため)
境界確定測量をして、しっかりした境界標を設置し、境界確定図を作成しておけば、安心して土地を管理することができます。
作業の流れ
おおよその作業の流れは次の通りです。
- 法務局等資料調査
- 立会
- 境界標設置・確定図面作成・署名押印
法務局や関係する役所に保管されている資料(登記簿、地図・公図、地積測量図、道路台帳図、隣地の境界確定図、区画整理図等)、その土地及び周辺を調査し、境界点の位置に仮杭を設置します。
関係役所や隣地所有者に現地に来ていただき、境界確認をします。
境界について皆が納得したら、コンクリート杭等の永久境界標を設置すると共に、境界確定図面を作成し署名押印してもらいます。
境界確定図
境界確定図には決まった様式は無いようですが、下図のように、実測平面図、横断図、求積図、公図写し、案内図、境界確認書、境界標の写真を一つの図面に納めたものであれば、この図面一枚で必要な情報が全て確認できますので非常に便利で管理も楽です。
費用について
30万円〜
通常の住宅地(1戸)の業務実績で最も多かった価格帯は 30万円〜50万円 ですが、
下記の諸条件により価格が変動します。
- 地域区分により難易度が変わります(例:都市部・農村部)
- 隣接地に赤道(あかみち)水路などの官地があるかどうか
- 前面道路が国道かどうか
- 道路が私道の場合、共有者の数が多くないかどうか
- 隣接地の数が多いかどうか
- 境界杭があるかどうか
- 隣接地の所有者が立会に協力してくれない場合
- 隣接地が相続地で相続人が多い場合
- 隣接地が相続地で相続人のうち行方不明者がいる
- 隣接地が共有地で共有者が多い場合
- 隣接地が共有地で共有者のうち行方不明者がいる
- 面積が広大かどうか
- 公共基準点が近傍にあるかどうか
これ以外にも様々な条件が費用に影響します。
※詳しくはお問い合わせください。
Q&A
家を新築しようと計画中ですが、後々隣の人から土地境界のことで苦情等が来ないようにしたいので、敷地の境界線を確定しておきたいと考えています。この場合、どのような手続をとればいいのでしょうか?
境界標が全点ある場合
法務局で登記事項証明書・公図・地積測量図を調査します。
座標面積計算がされている地積測量図であれば、巻き尺等で境界の杭間の長さをチェックしてみて1〜2センチの誤差であれば問題ありません。
境界標が一部亡失していたり上記の誤差以上の場合
土地家屋調査士に依頼すると上記資料の他に、市役所等で管理している資料(道路台帳図面、確定図、座標データ等)も調査しながら現況測量を行い、境界立会によって境界点を求めていくことになります。 境界確定協議が成立したら、境界杭を設置し「境界確定図」を作成します。
境界確定図には、道路管理者(役所等)や隣接土地所有者の境界承認印を押印してもらいます。
この図面を大切に保管しておくことで、将来の境界紛争の予防に大いに役立つことと思います。
また、実測面積と公簿面積は一致していないのが普通です。
これを一致させるために「土地地積更正登記」を行っておけば、法務局に実測面積が登記され地積測量図(世界測地系座標により表示)が永久保管されますので最も安全確実に土地を管理することができます。
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