お役立ち情報バックナンバー
2008/02/01(金)
第76回「筆界と所有権界」
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■
こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。
土地、建物の登記簿謄本(全部事項証明書)は、窓口で1通1,000円の手数料で受領できることは、ご存じの事と思います。これを、オンラインで申請しますと、1通700円と郵送料の80円の780円で、登記所に行かなくても交付してもらえます。要約書も割安です。皆さん、是非オンラインでの申請をおすすめします。
このメールは私と名刺交換していただいた方、「かがや登記測量事務所」
http://to-ki.jp/kagaya/ からお役立ち情報をお申し込みいただいた方に、
身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。
配信の申込み・変更・解除はこちらです。
http://to-ki.jp/kagaya/info.html
★★★2月[第76回目]の悩み相談宅急便★★★2008.2.1
******「筆界と所有権界」******
前回は「国有地の払い下げを受けたとき」についてお話ししました。
使われなくなった旧里道や旧水路(国有地)で、宅地や田畑の一部になってしまっているものは、払い下げを受けることが可能であること、このような国有地のほとんどは未登記で、未登記国有地の払い下げを受けた場合には、土地の表題登記を申請しなければならないことなどをお話ししました。
今回は「筆界と所有権界」についてお話ししましょう。
問い
──────────────────────────────
土地の境界には2種類あると聞きましたが、どういう事なのでしょうか?
答え
──────────────────────────────
土地の境界は「筆界」と「所有権界」に分類することができます。
まず「筆界(ひっかい)」とは、法務局に登記されている地番と地番の境のことで、個人の意思で勝手に変更することはできません。筆界は法務局に備え付けられている図面で確認することができ、「公法上の境界」とも呼ばれます。
次に「所有権界(しょゆうけんかい)」ですが、これは土地の所有権の及ぶ範囲の境を意味し、お隣さんとの話し合いで自由に決めることができます。所有権界は「私法上の境界」とも呼ばれます。
例えば、参考図のように、変更前の境界(筆界)のままだと土地の使い勝手が悪いので、お隣さんと話し合い、お互いに使いやすいように境界を変更したとしましょう。
参考図:
このとき、変更結果をまだ登記(分筆・所有権移転)していない状態の境界が所有権界です。
上記の例のような「筆界」と「所有権界」が一致していない状態のまま放置しておくと、第三者に売買する場合や、本人が亡くなり相続が発生した後等に境界紛争に発展しかねません。
ですから、お隣との境界を変更した場合には、登記(分筆・所有権移転)をして、「所有権界」と「筆界」とを一致させておきましょう。
もし、お隣さんとの境界が「筆界」なのか「所有権界」なのかわからない場合には、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
以上、筆界と所有権界について簡単にご紹介しました。詳しくは、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「傾斜地の筆界」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
-----------------------------------------------------------
私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用下
さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受け
しております。
どうぞお気軽にご相談下さい。
http://to-ki.jp/kagaya/
【発行所】
あなたの街の登記測量相談センター
専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦
事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
TEL028-627-4311 FAX028-627-4447
【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
kagaya@to-ki.jp
こちらのホームページも是非ご覧下さい。
http://www16.ocn.ne.jp/~kagaya/
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2008.2.1
| Home | 管理メニュー | メール管理 | <戻る> | かがや登記測量事
務所(東和コンサルタント株式会社内)<宇都宮>
バックナンバーリスト
2008/10/01(水) 第92回「田とは」
2008/09/16(火) 第91回「宅地とは」
2008/09/01(月) 第90回「地図訂正とは」
2008/08/15(金) 第89回「地目変更とは」
2008/08/01(金) 第88回「地積更正とは」
2008/07/17(木) 第87回「合筆できない土地」
2008/07/01(火) 第86回「分筆できない土地」
2008/06/18(水) 第85回「合筆の場合の地番の付け方」
2008/06/02(月) 第84回「分筆の場合の地番の付け方」
2008/05/15(木) 第83回「地番}とは?」
2008/05/01(木) 第82回「慣習上の筆界(3)」
2008/04/15(火) 第81回「慣習上の筆界(2)」
2008/04/01(火) 第80回「慣習上の筆界(1)」
2008/04/01(火) 第79回「堤防と民有地の境」
2008/03/01(土) 第78回「海や川と陸地の境」
2008/02/28(木) 第77回「傾斜地の筆界」
2008/02/01(金) 第76回「筆界と所有権界」
2008/01/15(火) 第75回「国有地の払い下げを受けたとき」
2008/01/04(金) 第74回「建物の合体とは?」
2007/12/14(金) 第73回「建物の区分とは?」