お役立ち情報バックナンバー
2021/02/26(金)
◆登記・測量のQ&A 2021年第004号
■■■■登記の吉野 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■
土地家屋調査士の吉野清明です。
いつもご愛読いただきありがとうございます。
読者の皆様からの要望にお答えし「登記・測量のQ&A」をお届けしております。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「建築協定」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
前回は、「建築確認」について概要をお話しました。
今回は、「建築協定」について概要をお話しします。
問い
------------------------------
購入を考えている土地に「建築協定」があると聞いたのですが、建築協定とはどんなものなのでしょうか?
答え
───────────────
建築協定(けんちくきょうてい)とは、住民が自発的に作った建物や敷地に関するルールのことです。
建物や敷地に関するルールとしては、建築基準法に最低限のルールが定められています。しかし、最低限のルールですので、地域の特性に合わせた建築利用の増進や、土地環境の改善を図るには十分ではありません。
そこで、その地域の人たちで、自主的なルールを作る事ができるようにしたのが、建築協定の制度です。
例えば、街並みの景観を保つため、塀の色を統一したり、ゆったりとした住宅地に見えるように、境界から建物までの距離を制限する、といったように、敷地、位置、構造、用途、意匠等を規制する事ができます。
いうまでもなく、建築基準法に違反したり、土地や建物の利用を不当に制限するようなルールであってはなりません。
建築協定を締結できるのは、土地の所有者と借地権を持つ者です。だたし、市区町村が条例で定める区域内に限られます。
建築協定を締結するためには、原則として、関係者全員の合意により協定書を作成し、その代表者が特定行政庁(知事・市町村長など)に提出して、認可を受けなければなりません。
建築協定が締結された後は、新たな土地の所有者となった人や、新たに借地権を取得した人も、協定の内容に拘束される事になります。
尚、土地所有者が1人だけでも、他に借地権者もいないとき、その所有者は、特定行政庁の認可を受けることにより、建築協定を定めることができます。この場合、1人で協定を締結することから「1人協定」と呼ばれています。
1人協定は、新規に住宅地を開発する場合に、開発業者が、分譲を開始する前に一定の約束事(建築協定付き住宅地等)を定めておきたい時に行うケースが多いようです。
建築協定を作るのは地区の住民ですので、その運営も住民が主体となって取り組む必要があります。通常は「建築協定運営委員会」を設けて活動を行うことになるようです。
建築協定に関する法令には、下記のようなものがあります。
◆建築基準法
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC0000000201_20190625_430AC0000000067&openerCode=1
◆建築基準法施行規則
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325M50004000040
以上、「建築協定」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士におたずねください。
今回はここまでです。
次回は「土地家屋調査士」について配信する予定です。
どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
───────────────
私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、登記・測量の分野で深く関わっております。
ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。
【発行所】
┏━━━┓━━━━━━━━━━
┃\_/┃土地を識り、
┗━━━┛人と社会につくす地識人
┃境界測量・土地建物登記の専門家
┃土地家屋調査士吉野清明事務所
┃──────────────
┃〒378-0004
┃群馬県沼田市下久屋町344番地2
┃TEL 0278-22-9722
┃FAX 0278-22-9722
┃土地家屋調査士 吉野清明
┃e-mail yoshino-kmht@keh.biglobe.ne.jp
バックナンバーリスト
2022/12/19(月) ◆登記・測量のQ&A 2022年021号
2022/12/14(水) ◆登記・測量のQ&A 2022年020号
2022/11/24(木) ◆登記・測量のQ&A 2022年019号
2022/10/24(月) ◆登記・測量のQ&A 2022年018号
2022/10/13(木) ◆登記・測量のQ&A 2022年017号
2022/09/27(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年016号
2022/09/21(水) ◆登記・測量のQ&A 2022年015号
2022/08/30(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年014号
2022/08/09(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年013号
2022/07/05(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年012号
2022/06/27(月) ◆登記・測量のQ&A 2022年011号
2022/05/26(木) ◆登記・測量のQ&A 2022年010号
2022/05/16(月) ◆登記・測量のQ&A 2022年009号
2022/04/26(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年008号
2022/04/22(金) ◆登記・測量のQ&A 2022年007号
2022/04/12(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年006号
2022/03/22(火) ◆登記・測量のQ&A 2022年005号
2022/02/21(月) ◆登記・測量のQ&A 2022年004号
2022/02/09(水) ◆登記・測量のQ&A 2022年003号
2022/01/27(木) ◆登記・測量のQ&A 2022年002号