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お役立ち情報バックナンバー

2015/01/26(月)

◆登記・測量のQ&A 2015年第002号

■■■■登記の吉野 お役立ち情報「登記・測量のQ&A」■■■■

土地家屋調査士の吉野清明です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

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「不完全な位置指定道路」
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前回は、「位置指定道路」について概要をお話しました。
今回は、「不完全な位置指定道路」について概要をお話しします。

問い
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自分の土地に接する道路は「位置指定道路」で、幅員が3.8メートルしかありません。家を建てたいのですが問題ないでしょうか。



答え
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本来なら位置指定道路は4.0メートル以上の幅員があるべきなのですが、こういった道路は古い街並みによく見受けられます。

何らかの事情で道路幅が足りなくなったものと思われます。

このような状態の道路を「不完全位置指定道路」と言い、このままでは建築確認が下りませんので家を建てることはできません。

この場合、住宅等を建築しようとする者は幅員4.0メートル以上の道路になるように復元協議が要求されます。

実際には、これを「不完全位置指定道路の復元協議」と言い、この協議書を役所に提出することによって建物の建築が可能となります。

今回の例では、参考図のような内容になると思われます。

参考図:


手続きの流れとしては、先ず、A、D、E、F、G、及び道路の所有者と境界立ち会いをして、道路中心線、道路と宅地との境界線、道路後退線を決めます。

立ち会いが無事終了したら、上記内容の図面を作り、上記関係者から承諾印を取得し「自分の土地」に関して10センチメートル後退する「不完全位置指定道路の復元協議」を申請します。

この申請があって、新築のための建築確認に入ることができます。

ちなみに、この土地を売買するような場合(実測売買)は、売り主側が事前に不完全位置指定道路の状態を解消しておく必要があります。

また、将来にわたり自分の宅地の範囲を明確にしておくためには、この際、B、Cとも一緒に境界立会を行い、道路部分と宅地部分を分筆しておくことをお勧めします。

この分筆登記を行うと、土地の正確な面積が登記され地積測量図が法務局に備え付けられますので、現地の杭が1〜2本亡失したとしても、地積測量図のデータを使い容易に復元することができます。

また、道路部分の固定資産税は非課税となりますので節税効果も期待できます。

以上、不完全な位置指定道路について簡単にご紹介しましたが、詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。

今回はここまでです。
次回は「法定外公共物」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。

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私達、土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、登記・測量の分野で深く関わっております。

ご質問、ご相談は、土地家屋調査士事務所をご活用下さい。

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