お役立ち情報バックナンバー
2011/10/30(日)
「筆界特定制度では筆界に争いがあるもの以外は扱わないのか」
問い
────────────────────────────────
筆界特定制度では筆界に争いがあるもの以外は扱わないのですか?
答え
────────────────────────────────
筆界特定制度を創設した意義は、地図(不動産登記法法14条地図)整備の促進であり、筆界を巡る紛争を未然に予防し、早期に解決することを可能にするところにあります。
そこで、筆界特定の申請理由としては、実務上次のような場合が考えられます。
1、分筆登記や地積更正登記のために必要な隣接土地所有者の立会の協力が得られない。
2、隣接土地所有者の行方がわからない。
3、筆界についての争いがある。
4、通常の筆界確認作業を行い、資格者代理人(土地家屋調査士)が提示した資料と説明をもってしても筆界線について、双方の認識(意見)が大きく違う。
5、地籍調査による「筆界未定地」の解消
筆界特定制度を具体的に活用する場面は、上記のようにいろいろとありますが、実際には土地家屋調査士の通常業務の範囲内で問題を解決できる場合がほとんどです。
しかしながら、いくら手を尽くしても解決できない場合に訴訟以外に方法がなかった時代と比較してみると「筆界特定制度がある」というのは、国民にとって大変心強いものであり、その恩恵は計り知れないと思われます。
(参考資料:「筆界特定制度関係Q&A集」日本土地家屋調査士会連合会編)
バックナンバーリスト
2010/01/14(木) 「鉄道用地とは」
2009/12/28(月) 「学校用地とは」
2009/12/10(木) 「畑とは」
2009/11/24(火) 「田とは」
2009/10/31(土) 「宅地とは」
2009/10/17(土) 「地図訂正とは」
2009/09/25(金) 「地目変更とは」
2009/09/06(日) 「地積更正とは」
2009/08/21(金) 「合筆できない土地」
2009/08/03(月) 「分筆できない土地」
2009/07/21(火) 「合筆の場合の地番の付け方」
2009/07/07(火) 「分筆の場合の地番の付け方」
2009/06/19(金) 「地番とは?」
2009/06/04(木) 「堤防と民有地の境」
2009/05/20(水) 「海や川と陸地の境」
2009/05/08(金) 「傾斜地の筆界」
2009/04/22(水) 「筆界と所有権界」
2009/03/27(金) 「国有地の払い下げを受けたとき」
2009/03/16(月) 「建物の合体とは?」
2009/02/26(木) 「建物の区分とは?」