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2019/07/01(月)

第229回「建物の種類」「建物の構造」「建物の床面積」

本 文
■■■■登記の加賀谷「土地建物の悩み相談Q&A」■■■■

 こんにちは!
土地家屋調査士の加賀谷朋彦です。

先月は配信を休んでしましました。申し訳ありません。
先月で一年の半分が終わってしましました。今日から後半戦のスタートです。今月も張り切って行きましょう。

このメールは私と名刺交換していただいた方、「かがや登記測量事務所」
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身近な事例として登記測量に役立つメッセージをお届けしております。

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★★★[第229回]の悩み相談宅急便★★★2019.7.1
***「建物の種類」「建物の構造」「建物の床面積」につい***

前回は「法定外公共物」「住居表示」について概要をお話しました。

今回は、「建物の種類」「建物の構造」「建物の床面積」についてお話します。

まず、「建物の種類」について概要をお話しします。

問い
------------------------------------------------------------------
建物の登記記録を見ると、種類の欄に「居宅」と記載されていました。
この「種類」とはどういうものなのでしょうか?


答え
────────────────────────────────
不動産登記記録の表題部には、土地や建物を特定するための情報が記載されています。

建物を特定するための登記事項の一つに、建物の種類があります。

建物の種類は、住居用の建物であれば「居宅」、商店であれば「店舗」といったように、建物の用途を表すものです。

建物の種類の定め方については、法律(不動産登記規則)で次のように定められています。

----------(引用:ここから)----------
第百十三条 建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。

2 建物の主な用途が二以上の場合には、当該二以上の用途により建物の種類を定めるものとする。
----------(引用:ここまで)----------

建物の種類は、登記を見た人が、その建物を正しく理解するための判断材料となりますので、上記区分に該当しない場合には、登記官と協議することで新しい種類を登記することも可能になっています。

最近では、建物の利用目的も多様化し、様々な建物が建てられるようになりましたので、新しい種類で登記される建物も増えていくものと思われます。

以上、「建物の種類」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
次に、「建物の構造」について概要をお話しします。

問い
------------------------------------------------------------------
建物の登記記録を見ると、構造の欄に「木造かわらぶき2階建」と記載されていました。この「構造」とはどういうものなのでしょうか?


答え
────────────────────────────────
不動産登記記録の表題部には、土地や建物を特定するための情報が記載されています。

建物を特定するための登記事項の一つに、建物の構造があります。

建物の構造は、建物の材料、屋根の種類、階数で構成されています。

建物の構造の定め方については、法律(不動産登記規則)で次のように定められています。

----------(引用:ここから)----------
第百十四条 建物の構造は、建物の主な部分の構成材料、屋根の種類及び階数により、次のように区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。

一 構成材料による区分
 イ 木造
 ロ 土蔵造
 ハ 石造
 ニ れんが造
 ホ コンクリートブロック造
 ヘ 鉄骨造
 ト 鉄筋コンクリート造
 チ 鉄骨鉄筋コンクリート造

二 屋根の種類による区分
 イ かわらぶき
 ロ スレートぶき
 ハ 亜鉛メッキ鋼板ぶき
 ニ 草ぶき
 ホ 陸屋根

三 階数による区分
 イ 平家建
 ロ 二階建(三階建以上の建物にあっては、これに準ずるものとする。)
----------(引用:ここまで)----------

建物の構造は、登記を見た人が、その建物を正しく理解するための判断材料となりますので、上記区分に該当しない場合には、登記官と協議することで新しい構造を登記することも可能になっています。

以上、「建物の構造」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
次に、「建物の床面積」について概要をお話しします。

問い
------------------------------------------------------------------
建物の登記記録の「床面積」の欄に記載されている数値は、どの部分を計算した数値なのでしょうか?


答え
────────────────────────────────
登記記録に記載されている床面積は、各階毎に水平投影面積が記載されています。

水平投影面積とは、建物を真上から見たときの面積で、建物に凸凹や斜面の部分があっても、その建物を水平に置き換えて計算した面積です。

尚、一戸建て住宅のような一棟の建物全てを所有する場合と、マンションのように一棟の建物を区分して所有する場合では、その計算方法が違います。

以下、前者を「通常建物」、後者を「区分建物」と表現します。

■<通常建物の場合>

通常建物の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分で計算することになっていますが、建物の構造によって、区画の中心線に違いがあります。

例えば、木造の場合は、壁の厚さにかかわらず柱の中心線で計算しますが、鉄筋コンクリート造や鉄骨造りでは、壁の中心線だったり、鉄骨柱の外面だったりと、一様ではありません。

参考図1(木造建物):
 


■<区分建物の場合>

区分建物は、専有部分(せんゆうぶぶん)と共用部分(きょうようぶぶん)に区別されます。

専有部分とは、居住者が専有する部分、例えば、マンション一棟の建物全体のうち、何階の何号室といった形で区切られた室内空間のことです。
一方の共用部分とは、エントランスやエレベーター、外廊下など、居住者が共同で使う部分は全て共用部分となります。

区分建物の床面積(専有部分)は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分で計算することになっています。

参考図2:
 

また、区分建物の登記簿には、一棟の建物全体の床面積も記載されていますが、この場合は、通常建物と同じ方法で計算されます。

この他、マンションの広告パンフレット等では、壁芯で計算した床面積が用いられる事が多いようですし、税法上では、廊下や階段などの共用部分の床面積をその持分によって加算されるなど、床面積の規定が違いますので注意が必要です。


以上、「建物の床面積」について簡単にご紹介しました。詳しくお知りになりたい場合は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
今回はここまでです。

次回は「床面積に含まれない部分」「登記できない建物」「主である建物と附属建物」について配信する予定です。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。
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 私たち土地家屋調査士は市民生活と密接に関係する土地・建物について、
登記測量の分野で深く関わっております。
今回のようなご相談は土地建物登記の専門家、土地家屋調査士をご活用
下さい。
お電話又はホームページからご連絡いただきますと無料でご相談をお受
け しております。
 どうぞお気軽にご相談下さい。
 http://to-ki.jp/kagaya/

【発行所】
あなたの街の登記測量相談センター
専任相談員 土地家屋調査士 加賀谷朋彦事務所
〒320-0027宇都宮市塙田4丁目6番6号
(東和コンサルタント株式会社内)
 TEL028-627-4311 FAX028-627-4447

【発行責任者】 加賀谷朋彦 かがやともひこ
ご意見・ご感想をお待ちしております。
 kagaya@to-ki.jp

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